Jリーグが始まって今年で28年目だそうです。始まった当初は、某大新聞の経営者に「理念が空疎。Jリーグは潰れる」と言われておりましたが、

現実はまったく逆でした。今では、小学生に将来何になりたいかと聞くと「プロのサッカー選手」が1位か2位かに上がるくらいの、浸透ぶりです。

 

ところでその子供たちの夢である「プロのサッカー選手」の現実について、2月22日の朝日新聞に記事が出ていました。編集委員の潮智史さんが書いていたのですが、Jリーガーの平均引退年数はなんと約26歳だそうです。また今はスペインで活躍している岡崎慎司がJリーガーになった2005年の新人を追跡調査した結果にも触れていて、新人120人のうち40人は10年間で50試合以下の出場、しかもうち21人は出場試合0だったとか。つまり「プロのサッカー選手になれた」としても、その後は1試合のチャンスすら与えられる事もなく解雇になる選手が少なからずいるという事です。

 

 

子どもが「プロのサッカー選手」という夢に向かって頑張っているのであれば、親として応援してあげるのは当然です。でも親までもそれに夢を託すというのは考えものです。子どもが挫折した時は親子共倒れになってしまいます。現実はプロサッカー選手になれたとしても、26歳で解雇されるのが平均なのです。子どもの事は応援しつつも、冷静に現実を見つめ、子どもが挫折した時に「頑張ったね。誇りに思うよ。次の人生も頑張れるよ」と声を掛けられる、そういう姿勢が必要ではないでしょうか。


ちなみに、以前授業参観の折、6年生が将来の夢を書いてある掲示板を拝見する機会がありました。

「プロサッカー選手になりたい」はたくさんありました。

でも、書いてたのは全員別のクラブチームに通う子供達で、宇品東少年サッカークラブのメンバーは一人も書いてませんでした。

 

冷静に現実を見ている子供達だとほめるべきなのか、あるいはがっかりすべきなのか。