2019年までプロ野球の横浜に在籍し、2020年シーズンはメジャーリーグレイズに加入する筒香選手のインタビューが2月13日の朝日新聞に掲載されていました。広島カープに痛い思いをさせた事多数の筒香選手ですが、内容はプロ野球の事ではなく、ユース世代の野球環境についてでした。

 

①高校野球は、ただ勝つことを目的にしている。そのため選手が故障する事も多い。子どものため、子どもが一番という視点がない。

 

②自身は中学校のときは自主性を大事にし、個々人に配慮するクラブチームに所属していたため、余裕があった。そのおかげで高校野球のきつい練習も乗り切れた。中学校の時から野球漬けだったら高校で潰れていたと思う。

 

③小学校、中学校から怒られ続けるような指導方法を受けると、選手は自主性がつかない。

 

④日本人は指導するとなると「教えないといけない」いう考えばかりだが、そうでなく、本人が気づくのを待って、適切なタイミングで声かけする事こそ、難しいが、本当に一人ひとりを見る指導法ではないか。

 

というお話でした。

 

しかし、この話果たして少年野球に限った話でしょうか。「野球」という言葉を「サッカー」に置き換えても、すんなり読めてしまいます。

 

子ども個々人の自主性を大事にして、練習時間も短め、「教える」でなく「気づかせる」、チームの目的は勝利でなく、子どもの成長である。そういう理念で運営されている少年サッカーチーム、探す方が難しいかもしれません。

 

筒香選手は以前より高校野球のあり方について「日本の常識、世界の非常識」と警鐘を鳴らしてきた方です。しかし今回の記事で思うに、野球だけの話ではなく、日本のユース世代のスポーツのあり方、そのものが「世界の非常識」となっているのかもしれません。