きくっちゃんの


のコーナーです。

・・では発表します。



栄えある第一位は、、、
そう!
皆さんの予想通り!


です
ひゃっふ~
さて。何が知りたいですか?
ていうかアナタは『あかつき』の何を知らないのですか?
ちゃんと勉強してますか?
きくっちゃんは天体とか天文学が大好きすぎて、「プラネタリウム」という曲まで書いてしまい、そのご縁で去年、三鷹の国立天文台にまでお邪魔しちゃいました。
上の写真はそのときのもの。
一応不勉強な人のために、『あかつき』の絵をJAXAのサイトから勝手に持ってきて貼っておきます。

1.5x1.0x1.4mの直方体にアンテナとかエンジンとかがくっついたカタチです。
向こうっかわにぷっしゅー!と吹き出しているのは、
自慢の"軌道投入用500N級セラミックスラスター"
です。金星に着いたら、これを噴射して金星をくるくる回る軌道に投入されてやがります。
(先に言っておきますが、これ、後ほど爆発して吹き飛びます)
うーん。正直格好はイマイチですね。
ボイジャー1号・2号には遠く及びません。
※きくっちゃんが選ぶ「最も美しい惑星探査機”第1位”」

これがボイジャー。1977年に打ち上げられた船です。
まあそこは仕方がないっす。ボイジャーが美しすぎるのです。
きくっちゃん、小学生のときの自由帳にわりとボイジャーの絵ばっか描いてました。



夜空には文字通り無数の星が光っております。
それらはほぼ全て恒星です。つまりよその太陽。行くにゃあ遠すぎます。
そういうのじゃなくて、もっと近くの地球の仲間、同じ太陽系の惑星(と小惑星とか)を探査するのが惑星探査機なのです。
現在ミッション稼働中の船だけでも相当な数にのぼります。
そんな中、なぜ「いま一番きゅんきゅん来ちゃう惑星探査機を決定しよう」第一位に『あかつき』が選ばれたのか!
実はですね、いま、彼大変なんです。
はやぶさと一緒ですね。
トラブル真っ最中なのです。
そして、ここ3週間が山場なのです。
えっと、嘘書いちゃいけないのでここからはきちんとJAXAのサイトとレポートを見ながら書き進めます。

そこからは順調に航行し、7ヶ月後

金星の周りを月のようにくるくると回りながら、いろんなデータを収集する。
→のはずが、軌道投入用500N級セラミックスラスターが吹き飛ぶ。

軌道投入用500N級セラミックスラスター

軌道投入用500N級セラミックスラスター

軌道投入用500N級セラミックスラスター

軌道投入用500N級セラミックスラ・・・
軌道投入用500N級セラミックスラスターが吹き飛ぶ。
プロジェクトマネージャ(≒あかつき船長)の中村正人宇宙科学研究所教授は、そのときを振り返ってこう言いました。
あかつき自体が「木っ端微塵になってなくなっちゃったんじゃないかと。。。」
このときのレポート、おヒマな方は読んでみて下さい。
一番星へ行こう! 日本の金星探査機の挑戦 その14 ~「あかつき」の金星周回軌道投入失敗をうけて~
(日本惑星科学会誌 Vol. 20, No. 1, 2011より)
涙なくしては読めないっす

さいわい、吹き飛んだのはこのメインエンジンだけで『あかつき』は生きていました。
ただし、金星周回軌道への投入は失敗。だってエンジン吹き飛んだんですもの。
軌道投入用500N級セラミックスラスターが吹き飛んだんですもの。
なんとあかつきくん、金星を追い越して、金星のちょっと内側で太陽をまわる公転軌道に乗りました。

つまり金星の子分(月)になって金星の周りをぐるぐる回るはずが、『あかつき』自身が惑星となって、太陽の周りを公転する軌道に入ってしまったのです。
こらこらこら。です。
ちゃうちゃうちゃう。です。

黄緑が金星、赤が『あかつき』の軌道です。
ここからがすごいです。
さすがJAXA。
あきらめずに軌道計算をしてみると、なんと、少し内側を公転している=金星より少し速いために、
6年後、追い越した金星に後ろから追いつくことが分かったのです。
さて、その追いつく日というのが2015年11月22日。
えっと、次の日曜日です。
え?まじ?ニュース見よ、と思ったあなた。
まだ早いっす。
実は追いつくといっても問題が2つありました。

上の図の[近日点]がそうです。
もともと7ヶ月で金星に到着する設計だったものが6年に伸びたあげく、さらに太陽に近づき過ぎるため、熱と紫外線で壊れる可能性が大きい。

5周したところで金星に落下してしまう。
↑テストに出ます。
1の問題には、まず同じ部品を地上で紫外線照射試験したりしてシミュレーション、そして、姿勢制御エンジンは生きているので。あかつきの向きをころころ変えることで対処。
ようは、お尻が熱くなったら前向いてー!状態です。
おちんちんが熱くなったらまた後ろ向いて、つって。
さらに、予定より1年早く2015年に投入出来る軌道も見つかりました。
このあたりのレポートはタイトルも凄いです。
「あかつき」中間報告 太陽熱に耐え旅を続ける
【2011年4月14日JAXA】
で、今日現在なんとかまだ生きているっぽいです。
問題2の方はもっとまずい。せっかくたくさんのお金と時間と労力を投入しておいて、たった5周で金星に飲み込まれたんじゃもったいないです。
そこで数万通りの軌道計算の中から、金星に落下せずに回り続けられる軌道修正が2つみつかりました。
スイングバイという、金星自身の重力を使った高度な軌道修正です。
2015年の7月に記者会見があり、報告書も出ています。
おヒマな方はどうぞ。
一番星へ行こう! 日本の金星探査機の挑戦 その24 ~再び金星へ~
(日本惑星科学会誌 Vol. 24, No. 2, 2015より)
さて、最終的に残った軌道修正方法は2つ。


金星の重力で大きく跳ね上げ、太陽の重力でブレーキをかけて金星に戻す。
・ メリット:11/22日に投入できる
・ デメリット:制御誤差の許容が±3%と、非常に難しい。


太陽の重力の影響が小さくなるように軌道変更してゆっくり近づき金星周回軌道に乗せる。
・ メリット::制御誤差の許容が±10%と、リスクが小さい。
・ デメリット:軌道投入が12/7と2週間遅れる(それだけ『あかつき』が痛んじゃう)
で、どうやらBで行くみたいです。
決戦は12/7ですみなさん。
つまり『あかつき』が再び金星とランデブーし、金星の月になれるかどうかは今年の12/7次第なのです。
無事に金星の月になったあかつき君はきっと、金星のいろいろな写真やデータを送ってくれることでしょう。
そのための軌道修正も”済み”で、いまは待ちの状態。
どうにか祈っております。

きくっちゃんに出来ることはほとんどありませんが、一応手帳にも書いておるです。
かしこ。