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美容師のボーカルしょったん+建築家の鍵盤きくっちゃん+ぬいぐるみのギターすだっちからなる異色ユニット「夕食ホット」の公式ブログです。

みなさまこんばん湧き水。

クラッカー鍵盤きくっちゃんによる、newアルバム「1903」全曲解説ドンッ
の途中ではありますが、今日は別のことを書きます。
※とはいえもう大人なので、全曲解説の最終回も近日中に必ず書きますです。

猫手猫手猫手

この週末、音楽をやってく上で大きな体験を2つしまして、そこで思ったことを新鮮なうちに書いておきたいなと思いまして。

体験そのものはシンプルで

リカ51. Charisma.comちゃんのライブにちらっと出させて頂いた

リカ52. 自分たちのライブで、皆様もの凄く真剣に聴いて下さった&そのあとびっくりするくらい皆さんCDを買って下さった(ほんとびっくりするくらいです)

という、これだけ書いたら「なんや自慢かい」的な字面なのですが。そう簡単な話でもないのです。


さて突然ですが、次の2つのアーティスト、どっちがかっこいいですか?

A『いやもうAのライブすごいねん。一回行ってみ? CDもいいけど、だんぜんライブよ』
ライブがすげえいいライブ派Aさん。

B『BのCDほんと好き。もうすごい好き。ライブもいいけど、でも完成度的にはやっぱCD』
作品をつくることに重きを置いている作品派Bさん。


どうでもいいですよね?
どうでもいいです。

でも、なんかAの方がかっこいいですよね?
実は音楽やってる人たちも、たいては「ライブが基本よ」って言うとけばOKみたいなとこがあります。
あるいは「ライブがダメなバンドはあかん」って言う人もいます。
これはまあCDが売れない時代、ライブしないと食ってけない、って話ともリンクしまくってるのでややこしいのですが。
で、じゃあ売れてる人のライブが本当にいいのか、っていうと、そうじゃない場合正直けっこうあります。※ファンの人は怒るだろうけど。

というわけで、本日のテーマは

<ライブ> or <作品>

なのです。


猫手さて、もしこれが演劇だったらどうでしょう?
この答えはもう決まりきってます。演劇はライブが基本。もし仮にDVDが出るとしてもあくまでそれは二次的なものです(実際にDVDの収益で食っていけてたとしても)。つまりライブ派です。

猫手映画だったらどうでしょう?
というか映画はもう「作品」というパッケージがほぼその全てです(実際の収益がグッズとパテントだとしても)。作品派。音楽で言うとCD派です。それを劇場で上映する、という特殊なリリース方法ではあるけれど。

猫手小説だったらどうでしょう?
これは「本」そのものが、その作家さんの活動のほぼ全てです。つまり作品派
仮に作家さんが朗読会を開いたとしても、それはあくまで追体験というか、むしろ作家ちゃんに会いたいきゃー、というファンイベントみたいなものです。

猫手料理だったらどうでしょう?
これはもう、その場所へ行き口に入れて食べる、という、ライブじゃないと味わえないものです。断然ライブ派
レシピ集やお取り寄せなんかは二次的なものです。

猫手家具だったらどうでしょう?
これはもちろん作品派ですね。疑問の余地はないです。

猫手お笑いだったらどうでしょう?
これは「テレビ」があるから少々ややこしいです。でも、基本的にはライブ派なんだと思います。
テレビが不特定多数に発信され、しかもリアルタイムパフォーマンスじゃないこともありますが、でもやっぱ「そこで今やっている」ことが彼らの作品ですもんね。もちろんお笑いライブや営業の舞台は完全なライブです。



猫手さて、夕食ホットです。
うちらはライブをしていくことが活動主体なのか?
あるいは作品をつくってゆくことが主体なのか?

実は。
実はバンドとして、正直定まってないです。
わざわざ定めるものではないかも知れないけれど、結局自分らはライブをしていたいのかCDを作っていたいのか、軸足はどっち?って聞かれたら、分かんないです。

誤解しないで頂きたいのは、メンバー個々の特性としては「分かんないことない」です。

顔ボーカルしょったんは圧倒的にライブが素敵です。
しょったんの歌声は本当に不思議で、目の前で聴くと、なんだか分からないけれど自分が忘れていた風景とか感情がどばーっと溢れ出てきます。生で見てない方は人生損をしていると断言できます。
逆に言うとCDを作る時にはもうちょっと僕ら、頑張らないといけない。ライブの感動の半分も残せていない。技術的な意味で。
あと、彼女自身がライブの度に毎回消耗するので、ライブ三昧という活動はちょっと難しい笑。

オカメインコ ココちゃんギターすだっちは、正直まだどちらも中途半端です。
でも、なんだか分からない人間そのもののパワーと、やったるでおいという駆動力と、太い眉毛ともみあげと、以外に繊細な心の動きは、夕食ホットのステージにも作品作りにもなくてはならないものです。
僕はその不安定さが大好きで、実は夕食ホットというバンドのカタチはすだっちにかかっているし、すだっちの不気味さ(失礼笑)がサウンドの奥行きを生んでいます。変な言い方だけれどライブもCDもどっちも派です。

ハロウィンミッキー問題は僕です。
もともとの僕は、完全な家具職人タイプ、作品派です。人前で演奏することなんかどうでもいい。毎日寝ている間も悩みまくって、どうにかそれを作品というカタチにし続けていたい。死ぬまで。
これがもともとの僕です。
いまでも本質は変わっていない。

そこで最初の話に戻ります。
戻りたい人はココを押して下さい。永遠に戻り続けましょう。


リカ5まず
1.Charisma.comちゃん。

これはもうライブが圧倒的にすごい。最初に衝撃を受けたのもライブだし何回見ても刺激を貰い続けている。たぶん僕は一生Charismaのライブを求め続けると思う。お客さんとして。

そして、今回そのCharismaライブ、しかもツアーファイナルという大きなやつを横から見させて頂いて、あーこれは凄まじい人生だなと、VocalいつかちゃんとDJゴンチは凄まじい人生を歩んでるなあ、とただただ思っておりました。
だって、あれだけのお客さんが、彼女らの生み出す音楽で踊って歌って、泣いたり笑ったりすっきりしたりして帰ってゆくのです。
この体験は、アーティストもお客さんも(そしてスタッフさんや他の出演者も)CDでは得られないなあと思って見ていました。横から笑。


リカ5次に
2.自分たちのライブの話。

一昨日かな?
伊勢というところで演奏させて頂きました。

本当にものすごく皆さん真剣に聴いて下さっていました。何百個かのあー・・・・黒目がじっとこちらを見ている(あたり前か)。
そして、上手く言えないけれど、僕たち3人が届けたい風景がちゃんと皆さんの目の前に広がっているということが実感できたのです。

これはライブに呼んで頂いた方のお力による所も大きいです。
「いい音楽だよぜったい聴きなよ」
というお膳立てをして下さっていたのだから、スタート時点でもうスピードが上乗せされていたようなもんです。
もらい泣きをしないように演奏するのが精一杯でした。
さらにライブ終了後、たくさんの方にCDを買って頂きました。本当にたくさんの方々に。新しいアルバムだけじゃなく過去の作品まで。


えーっと。

いま困っています。
そうなんです。
音楽って、珍しくどっちも重要なジャンルなんですよね。作品とライブ。

じっくり家具職人のように生きていたいと思っていたきくっちゃんが、音楽は家具とちゃうで。と色んな場面で知りつつあります。
小説家のように生きていきたいと思っていたきくっちゃんが、音楽は小説とちゃうで、と。
ライブというもののパワーを知りつつあります。

そして戸惑っています。


どうすればいいのだばかたれ。。。


と困りながら、今後ライブが3本続くのでその準備と、そして次のアルバムのことをもう始めておるのですばかたれ自分。