「倍」のつづき | 夕食ホットオフィシャルブログ

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美容師のボーカルしょったん+建築家の鍵盤きくっちゃん+ぬいぐるみのギターすだっちからなる異色ユニット「夕食ホット」の公式ブログです。

おんばんわ。
さっき真っ暗な部屋に帰って来て、そのままティッシュの箱を踏み抜いたきくっちゃんファイル02830001.gifです。

一度踏まれた箱ティッシュって、なんか物悲しいよね。


で、「倍」の続きです。
http://ameblo.jp/uhotnet/entry-11228206217.html
↑これね。


まえっまえから思ってたんだけど、なんで麺つゆって
・ストレート
・2倍
・3倍
ってあるんでしょう。
値段はほとんど同じですよね?


まず基本的に僕は<ストレート>は買わないっす。
なんかすぐなくなってもったいないイメージと、薄すぎて応用がきかない感じが。。。

もちろんストレートが必要なのは分かります。

「ベストな濃さに最初からなっていて安心」
「メーカーの意図通りの味になっている」
「薄めるのに水が必要ない」
※水道水がまずいと、わざわざミネラルウォーター的なものが必要だし
ってとこが理由でしょう。

でもさあ、素麺とか、途中で薄くなってくるよね?
どうするんでしょうねえストレート派の人々は。
醤油でも足すんでしょうか?
それとも我慢するのかな?(嫌だ)

でね、ここで疑問。
なんで<2倍>と<3倍>タイプがあるのでしょう。
ここまできたらもう3倍だけでええやん。って思うのですが。
ねえねえなんでなんで???

あるいはもっともっと濃くして5倍とかでもええんちゃうん??
なんかすげえお得な感じがするし。
どうなんでしょうか。


あ、ちなみに、
<3倍>とは、つゆ1に対して水2って意味です。
これを三倍希釈といいます。
水を3入れちゃだめですよ。薄すぎますよ。



と、ここまで書いてきて、ふと思ったことがあります。

「そもそもマックスの濃さって<何倍>なんだろう」

てゆうか
「醤油そのものって、何倍(麺つゆとして)なんだろう」

さらに
「じゃあ海水はいったい何倍なんだ!!」

え?
どうなんだよ!!!


というわけで、計算してみました

※濃度は質量パーセント濃度です。
有効数字は2桁。



■まず最初に、うちにあった
『ヤマサ昆布つゆ<3倍>』

成分表を見ると
"100mlあたり ナトリウム4.4g(食塩相当11.1g)"
とあります。
麺つゆの比重を1.2とすると
塩分濃度は
11.1g÷(100ml×1.2)×100=9.25%
となりました。


さて、これを書いてある通りに3倍(つゆ1:水2)に薄めると、、、
つゆ100ml(120g):水200ml(200g)として
11.1÷(120+200)×100=3.47%
となります。

つまりヤマサの舌を信じると、
理想の麺つゆの塩分濃度は約3.5%
ということになります。
へー。


ちなみにかけつゆは、同様の計算により1.5~1.7%になりました。
幅があるのは「かけつゆは本品1:水5~6」と書いてあるため。

おさらい。
かけつゆの塩分濃度は約1.5%

※念のため、「キッコーマン本つゆ」でも計算しましたが、ほぼ同じでした。



さて、では本題。

Q1.「そもそもマックスの濃さって<何倍>なんだろう」

いきます。
マックスというのは、飽和食塩水を計算すればOKです。
もうこれ以上お塩溶けまへんで、っていう食塩水です。
これは世界共通。
常温25℃で26.4%!

というわけで、
「このマックス溶液を麺つゆ濃度に薄めるには、水がどれだけ必要か」
を計算すればいいわけです。


やってみましょう。
飽和食塩水100g
加える水xg
として方程式をたてます。
26.4÷(100+x)×100=3.5%(=さっきの理想の麺つゆ濃度)
簡単な一次方程式なので、解くと
x=654
つまり、水を654g(=654ml)加えればいいらしい。

<○倍>表記にすると
7.5倍となります。
つまり、
<○倍>のマックスは7.5倍
でした。

これ以上濃い麺つゆは常温常圧下では存在しないわけです。
ちなみに、あの有名な死海の塩分濃度がこれです。
死海の水は、麺つゆ的には<7.5倍>タイプです。



はいつぎ。
Q2.「醤油そのものって、何倍(麺つゆとして)なんだろう」

これ、うちにあった
『ヤマサ鮮度の一滴 特選醤油』
で計算してみます。
※ヤマサ好きなのか俺は。


成分を見ると
"15mlあたり 食塩相当2.4g"
となっています。

醤油の比重を1.2として
2.4g÷(15ml×1.2)×100=13.3%
となりました。
つまり
うちの醤油の塩分濃度は13.3%
でした。

ネット等で調べると、醤油はだいたい15~19%とあるので、
『ヤマサ鮮度の一滴 特選醤油』
は、若干塩分控えめなのね。。。


さあこれを麺つゆレベルまで薄めましょう。
先ほどと同様
13.3÷(100+x)×100=3.5%より
x=280
おお!
醤油100:水288で麺つゆレベル!!

つまり
うちの醤油は<3.88倍>タイプ
でした!
他の醤油もだいたい<4倍>程度ですね。


これは意外!
麺つゆから見て、醤油ったらもうどえらい先にいるようなイメージだったのに。
あいつ、たった4倍ですぜ旦那。
たいしたことねえっす。


そして、これでさっきの疑問の答えが出ました。
つまり、醤油ベースの麺つゆは、当然醤油を超えることができない。
カツオ出汁とか、他のものが加わりますからね。
なので、
麺つゆの限界(整数倍として)が3倍なのです!



さてラスト。
Q3.「海水はいったい何倍なんだ!!」
もう面倒くさい(どーせだれも読んでいない)ので結果だけ書いておきます。


なんと!
なんと!
海水は<ストレート>
でした!

つまり、海水に素麺じゃぶじゃぶつけて食べても、(塩分的には)アリですよ皆さん!



ちなみに、さっきのマックス『飽和食塩水』。
これをかけつゆにする場合を同じく計算してみました。
つけつゆ、じゃなくって、かけつゆ。
結果は、
「17.6倍」
となりました。

飽和食塩水1に対して水16.6でかけつゆ。
つまり死海の水1に対して水16.6でかけつゆ。


えー、うちにある
『サン食品 沖縄そばだし<濃縮タイプ>』

沖縄なので、成分表なんか載ってません。
いいなあユルくて。

これの裏に
"熱湯で17倍程度に希釈してお使い下さい"
って書いてあります。

17倍って!!!!
すげーなおい!!!!
って前々から思っていたんだけれど、これ、
飽和食塩水が<17.6倍>だから、ほぼ同じってことですね。
沖縄すげえ。



てわけで本日のまとめ。

『サン食品 沖縄そばだし<濃縮タイプ>』は死海の水と同じ濃度

仰向けに浮いたまま本が読めます。