ぴっこっこっこ | 夕食ホットオフィシャルブログ

夕食ホットオフィシャルブログ

美容師のボーカルしょったん+建築家の鍵盤きくっちゃん+ぬいぐるみのギターすだっちからなる異色ユニット「夕食ホット」の公式ブログです。

こんばんは。
きくっちゃんですファイル02830001.gif。ハタチです。


いやー昨日は、メンバー三人&キイチ&がっちゃんだけ、しかも2時間(セッティングと撤収込み)っていうとってもタイトなリハでした。
しっかし、楽しかった!
そして、どえりゃあ熱かった!
どんだけって、あのクールなキイチ先生が、終わったら汗びっしょりだったもん。
OABです。

というわけで、ここいらできくっちゃんが無理矢理この世界に引きずり込まれ、一番苦労した(ている)"グルーブ"ってやつについて、ちょっと書こうかなって思いますた。
グループじゃないですよ。
コマンドG押したらあきませんよ。
ケータイだと分かりにくいかもですが"ブ"ですよブ。
グルーブ



誰かが音楽をやりたくなったとします。
ピアノだかギターだかトロンボーンだかお歌だかを始めて、「んー、そろそろ人に聴いてもらいたい」ってなりますよね?
そこでまあ最初にぶち当たるのがこの"グルーブ"ってやつです。
いや、それ以前の問題=「テンポを合わせる」壁にぶつかります。
もうべちーん!ってぶつかります。
MBBです。
特に我々日本人みたいに、どちらかと言うと雅楽とか民謡とか、「グルーブのなさが心地よい」、的なリズム環境で生まれ育った人種は大変です。

・メトロノームでピアノを弾く(MPH)
・簡単な打込みソフトにギターを録音する(KUGR)
・カラオケに歌を吹き込む(KUF)
・友達と合奏する(TG)
・バンドセッションする(BSS)

まーびっくりするくらいにテンポが合わない。
そして、本人はなぜ自分がずれてるのか皆目見当がつかない。

ぴっこっこっこ ぴっこっこっこ かーえーるーのーうーたーがーっこっこ

え!?
みたいな。


もちろん僕もそうで、去年の秋、初めてすだっち邸三人演奏したとき
「いやー、このバンドのネックはきくっちゃんのリズム感のなさやなー」
てはっきり言われちゃいました(相当ショックだったので一生覚えててやる)。


そこから以下の段階を経ます。

メトロノーム期~
1.とりあえずメトロノームを恨む
2.理解してくれないバンドメンバーを恨む
3.音楽を恨む
4.太る
5.メトロノームを信じてもいいと思ったんだよ、って思う
6.ひたすらメトロノームに合わせる練習
7.それはできるようになる
8.でも、バンドでは自分の演奏に必死で「みんなテンポ遅っせーなー」とか本気で思う

細かく聴く期~
9.ちぐはぐながら、だんだん「テンポ的には」合うようになる
10.人の音を細かく聞くようになる
11.スネアの2拍めに合わせよう、とか、ヴォーカルの呼吸に合わせよう、とか(すごい発見したみたいに)思いはじめる
12.たまにそれがうまくいって、「あ、こういうことか!」って自信がつく

カウベル期~
13.どうも周りの人は満足していないことに気づく
14.たまに何も考えずに他のことを考えながら弾いていると「きくっちゃん!いまの良かった!」って言われる
15.「だろ?」とか答えるけれど、本人何にも分かってないので、直後に「あれ? さっきのグルーブどうしたん?」とがっかりされる
16.「"8"のビートだけど"16"の流れを感じて!消さないで!」みたいな会話に参加出来るようになる
17.たまに"黒人のおっさんがカウベルもってかんかん乗っている"のが見えるようになる
(そうこうしているうちに月日が流れ、10→17を繰り返す)

メテハイケナイ期~
18.あ!!!! いっこいっこの音を聴くんじゃないんだ。なんとなくぼーっと流れに乗ってると、うねりみたいなのが勝手にやってくるやん!って感じる
19.その感覚でメトロノーム練習すると、たまにメトロノームが消える!
20.昨日のリハで、たてにぐるぐる回る"グルーブの波"を無理矢理感じろおらー!な練習をひたすらする(キイチ先生にさせられる)
21.がっちゃんに「流ヲ止メテハイケナイ。ヒトタビ曲ガ始マッタラ、流ヲ止メテハイケナイ」と言われる(今ココ)


うーん。まだまだ道のりは遠い。
しかし大きな発見は、"18"でした。
個々の音を追っちゃだめ。
全体を俯瞰するんや、って。
楽しいのは、これが出来る日は、リズムだけじゃなくて音程やアンサンブルのカタチや歌詞なんかも同時に見える!ってことです。
頑張らねば。


って話を昨日していて、いっこ「はっ」ってなることがありました。
僕、建築を学ぶ大学に行っていて、一回生のとき、やたら線を引く訓練をさせられたのです。

さて、フリーハンドで直線を引くときのコツ、あるんです。
「指や手首に意識をおかないこと」
「鉛筆の先=生まれたばかりの線を見ないこと」
つまり、ぼーっと全体を俯瞰して、始点から終点めがけてすーっと引くんです。

人間ってのはすぐに「観測→フィードバック→修正しちゃう」っていう優れた回路を持っています。でも、流れが大事なときは、こいつが邪魔をするんです。
線が少し上にぶれたら下に修正する。あ、こんどは上だ。って。
それでぎくしゃくした線になってしまう。
でも、その修正対象はもう「過去」のものなんです。
その過去を使って未来を修正する、って作業をするには、人間のCPUと周辺回路は遅すぎるんだと思う(訓練でタイムラグは減らせるけれど)。
だから、流れが大切な場面では、個々の要素を追うのではなくて俯瞰することが大事なんや、って。


「ああ。音楽もいっしょだなあ」って思いました。
車の運転もやね。
運転下手な人ってボンネットとすぐ先の路面を見てるよね。


とゆうわけでしばらくは、流れに身を任せられるくらいになるまで、まず個人練しまーす。

流ヲ止メテハイケナイ
ヒトタビ曲ガ始マッタラ
流ヲ止メテハイケナイ

(byがっちゃん)

きゃー!
言いたいー!
俺もだれかに言いたいー!

びっくりするくらいプロっぽい文言やんー。
BPMやんー。