黙って答える。 | よろぼい日記

よろぼい日記

杖ついてやっとこさ歩いてバタンキューの毎日。食べれない。喋れない。わからない。死にそう。どん詰まりのあがき…………か。それとも死に欲かな?

 

 

このところ、風があって、寒い。

冬用の手袋をはめるようにしている。

 

加治丘陵の北コースは登りも下りもきついので、いつもはめったに人と出くわさないのだが、昨日はめずらしく3人の見知らぬ人に追い抜かれた。

その3人目がバックパックにくっつけているプラカードに追い抜きざま反応を示した。

 

「ガザのジェノサイドもやがて終わるぜ」

 

あんまり考えすぎるとからだにわるいぞと、忠告したいみたいだ。

 

「ふん」

 

ちっとも、考え過ぎちゃいねーさ。

 

「いつも、色んなプラをしょっているけど、おもろいかい?」

 

「まあね」

 

「そりゃよかった」

 

この2年ほどで思いがけないときに反応をくれたのは、わずか30人程度だ。街を歩いているときも、レジで並んでいるときも、山歩きをしているときも、プラカードを背負っているなんてまるで忘れているが、やはり反応があると、それはうれしい。

 

ありがとうと、ろれつがまわらなくなってからというもの、わたしはできるだけ身振りで答えることにしている。

 

 

その日のプラカード