<読んでみました>名探偵 浅見光彦 全短編(著者:内田康夫) | 雨月の気まぐれ日記

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本の帯に、泣けました

 2018年3月13日に、83歳でお亡くなりになられた内田康夫先生。
 今回、光文社で、浅見光彦の短編集を一冊にした本が発売されました。
 
 本の帯には、「名探偵を愛した、すべてのひとへ」、浅見光彦登場40周年記念作品と書いております。
 
 浅見光彦(33)の年齢よりも前から読み始め、あっという間に兄の陽一郎さんの年齢を超えてしまいました。
 浅見光彦さんの住んでいる東京都北区西ヶ原3丁目、平塚神社に行き、平塚亭で団子を食べお話ししてきたり、どっぷりと浅見光彦の世界にハマっていましたので、帯を見たとき、亡き内田康夫先生の思いがこもった言葉に、泣きそうになりました・・・(苦笑)。
 浅見光彦好きではありますが、さすがに、ソアラは買えませんでした(悲)。
 
 

・地下鉄の鏡
・鏡の女
・透明な鏡
・他殺の効用
・逃げろ光彦
・名探偵は居候

が収録されていますが、「地下鉄の鏡」の地下鉄は、北海道札幌市の地下鉄なのです。
 ちょっとした親近感。
 

浅見光彦は、直感力の優れた名探偵

 たぶん誰もが浅見光彦シリーズにハマると、不思議と浅見光彦と読者である自分が同一人物になった(同調した)ような錯覚に陥ると思います。
 私だけでしょうか?
 妄想癖があり、考え方が似ているからでしょうかねぇ・・・。
 違うところは、外見と喫煙の有無かもしれません。
 
 よく、「お化けなんかより、生きている人間の方がよっぽど恐ろしい」などと言う人がいるけれど、浅見にはそういう考え方が理解できない。人間ならどんな悪党でも、やることには限界がある。いくらひどい目に遭うとしても、せいぜい殺されるのが精一杯だ。
 そこへゆくとお化け(または幽霊)は何をするか分からない。第一、テキがその気になったら、防ぎようがないのである。どんな隙間からでも侵入してくるし、気がついたらすぐ目の前にいるのだから、始末が悪い。(鏡の女から引用)
 
 まさに、浅見光彦の考えと私の考えは、似ているのです。
 お化け(幽霊)さんも、ここにいるよって意思表示をしてくれると良いのですが、突然現れたり、立たれたりしたら、肝が冷えます。
 
 さりとて嫌いな訳ではなのですよ。
 元は人間なのでしょうから、それなりの理由があると思うので。
 
 旅好きで、腕力もなく弱いのに正義感が強く、ちょっとスピリチュアルやオカルト好きで、推理小説好きな方は、浅見光彦という人間が好きになると思いますよ。