嬉しかったです。
時間が制約されて動けないのが
もどかしくて
早く風ちゃんに逢いたくて
居たたまれない時間でした。
弟が受付に行ってくれてて
旧ゴミ焼却場まで車で連れて行ってくれて
風ちゃんに逢えました。
大きな捕獲箱の隅っこに後ろ向きに丸まっていた風ちゃん。
どんなに怖かっただろう。
野良の時だって
経験しなかった恐怖でしょう。
捕獲業者の所で3日目を迎えて
この日に愛護センターに送るために此処に連れて来られた所でした。
担当者が気付いてくれなかったら
二度と逢えなかった。
風ちゃんと呼ぶと
振り返って鳴きました。
すると施設の中で他の子たちが一斉に鳴き出しました。
一般人は中に入れません。
後ろ髪を引かれる思いで
捕獲箱の上の出口から
洗濯ネットを被せて出して
スタッフさんたちにお礼を言って
急いで車に乗って帰りました。
他の猫たちの声が
耳に 頭に 胸に
残って離れませんでした。
どうにも助けてあげられない
無力でした。
風ちゃんを取り戻せたことは
奇跡なのかもしれません。
この時初めて斜め向かいの
猫嫌いの庭に捕獲箱が仕掛けてある事を知りました。
TNRや保護の為でなくて
捕獲して業者に渡す為に。
それは殺処分する為です。
もし捕獲箱に風ちゃんが入って居たとしても
ウチの子と知っています。
あの日の朝の20分間に何があったのか?
あれだけ用心深い風ちゃんが
朝に道を渡って
しかも捕獲箱に入るなんて
今も信じられません。
風ちゃんの物語⑦
