劇場版 神聖かまってちゃん「ロックンロールは鳴り止まないっ」
監督・脚本・編集 入江悠

観てきました。先に言っとく。
おすすめです!このバンドを知らない人こそ観に行っとこう。

感想はちょっと後からUPする事にして、首都圏に住んでる人は映画館に観に行って欲しい。
大音量でライブ会場の視点で観るべき。非常に優れた音楽映画だから。
(ライブドキュメンタリーでは無い)

ある一面から観ると、入江監督の最近の3作の映画は「壮大な前振りのあるPV」とも言える。
(怒られるかな)
この監督、非常に「音楽」に対してまっすぐで、リスペクトと理解を持った人だと思う。

以前、書いたけれど「ルックルックこんにちは」のおばちゃんが歌う演歌コーナーみたいに
その人の半生にあった出来事、辛い事や悲しい事、嬉しかった事を夏木ゆたかが丁寧に解説し
追体験している視聴者に向かって歌い始める。
「白樺 青空 南風」これだけで泣ける。
通底しているように思える。

あのSRサイタマノラッパーとその続編SR2も、いわば80分~90分かけて、
その人に十分感情移入させられた上で最高の歌が(ラップ)流れる。
あのエンディング・テーマを大画面と大音量で聴くために、映画館に通いつめました。

4/2から公開されているこの新作は形は違うけれど、
最後のライブシーンに向けて話が進んで行くんです。
映画を観てる自分自身も配信されているライブを息を呑んで見ているという状況。
これって映画の中に観客を取り込んでるのと一緒。
登場人物と全く同じ体験をさせているんです。観てる場所が違うだけで。

USTやニコ生でライブを配信する事に対して、ちょっと懐疑的だった自分としては
「こういう事だったのか」とも納得。



ちょっとネタバレ



応援ソングを作ろうと思っていた大人たち(我々)の思惑の遥か遠くの場所で
かまってちゃんが自分の為に作った自分たちの音楽の力によって
"結果"として「応援ソング」となりえてしまった。

例えて言うなら人を励ます時に必要なのは、
その人に向かって「負けないで」「頑張って」「大丈夫」「そばにいるよ」
とか言う事じゃないって事

この脚本の構造を創り上げた入江監督は天才だと思う。
そして努力の人だと思う。

いつかperfumeと仕事をして欲しいなあ。