―「鳥居(トリイ)」について―(後編) | ユージーのブログ

ユージーのブログ

ユージー技建㈱のスタッフブログへ
ようこそ!!

皆様お馴染みの「鳥居」のお話・・・
前編より引き続きお楽しみください。


Ⅳ.鳥居の材質から見たエトセトラ、
①伊勢神宮内宮境内にある木(ヒノキ)の鳥居
この仕様が最も原始的なスタイル


第62回式年遷宮により新装の檜鳥居
2014.3.30

②出雲大社 青銅製の鳥居
長州藩第3代藩主 毛利綱広の寄進(寛文6年1666年)


2014.1.5

③住吉大社 石造の鳥居
鳥居の柱が四角形である事に注目


2007.8.26

④由加神社本宮 備前焼(陶器)の鳥居


2004.11.28

Ⅴ.鳥居の強度について、
 昭和20年8月9日午前11時2分長崎市に原爆が投下されました。
この一発の兵器により当時の長崎市24万人(推定)のうち約14万9千人が死没 その中で山王神社の第二鳥居の半分がこうして破壊を免れ今残っているのです。この鳥居を大正13年10月に建てられたもので爆心地から800mの位置に当たるとされています。広島にも同じく原爆直下に「破壊を免れた一本脚の鳥居が残っていた」と聞いたことがあります。爆風を受け難い形状も幸いしたのかもしれませんが 構造上シンプルで力学的にも有効な施工方法であった事の証だと感心させられます。


長崎市内山王神社鳥居

2012.9.27

Ⅵ.最後に、
 今までの鳥居研究では その様式についての調査研究が主体であり、例えば、「神明造」或いは「八幡式」「稲荷式」といった形式分類についてのものが多く且つ「建築の付属物」としての扱いが殆どだったと思います。
今回の粟鹿(アワガ)神社の発見により、思いもかけない鳥居の施工技術史が陽の目を見ることになった。
ここに紹介できる事を感謝する。
【写真・文責 児玉博文】


神社にお参りするときに 当たり前のようにくぐっていた鳥居
建築様式や材質にいろいろ違いがあることを初めて知りました。
今度のお参り時には注意深く見てみます

建築部長・児玉による~落穂ひろい~
シニアナビ岡山に好評連載中です
そちらもぜひご覧ください