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インドネシア・バリ島のコーヒー農園と直接つながり、
現地のリアルなコーヒーをお届けしているウフコーヒーです。
【見えない敵は湿気だった】コーヒー輸入と水分管理の世界![]()
「麻袋だけで大丈夫」は本当か?
コーヒー生豆輸入で、実は一番怖い“水分”の話
コーヒー生豆の輸入というと、多くの人がイメージするのは――
「麻袋に入ったコーヒー」
ではないでしょうか。
実際、映画でも、写真でも、港の映像でも、
巨大な麻袋が積み上がっている光景をよく見かけます。
ですが・・・
実はここに、コーヒー輸入の大きな落とし穴があります。
麻袋=安全ではない
結論から言うと、
麻袋は“輸送用”ではあっても、“湿気対策”ではありません。
つまり、
・湿度
・結露
・温度差
・長期輸送
に対して、完全ではないのです。
ここを知らない人は、意外なほど多いです。
コーヒー生豆は「乾燥食品」ではない
ここが重要です。
生豆はカラカラの乾燥物に見えますが、
実際には内部に水分を持っています。
一般的には:
・約11〜12%前後 → 理想
・13%超え → カビリスク上昇
・低すぎる → 劣化・風味低下
と言われています。
つまり、生豆は常に水分バランスと戦っています。
本当に怖いのは「輸送中」
実は農園より怖いのが、輸送です。
特に船便。
コンテナ内部では:
・昼は高温
・夜は冷える
・海上湿度が高い
・地域によって温度差が激しい
という環境になります。
すると何が起きるのか。
コンテナ内部で“結露”が発生する
これが非常に厄介です。
コンテナ内で温度差が発生すると、
内部に水滴が発生することがあります。
いわゆる:
コンテナレイン(Container Rain)
と呼ばれる現象です。
天井部分などに付着した水分が、
まるで雨のように落ちてくる。
すると――
麻袋は、その湿気を吸います。
さらに、生豆も周囲の湿気を吸い始めます。
「見た目は普通」が一番怖い
コーヒーの怖いところは、
完全にカビる前段階でも品質が落ちる
ことです。
つまり:
・香りが鈍る
・酸がぼやける
・雑味が増える
・古い風味になる
のに、
見た目ではわからないことがある。
ここが、生鮮食品とは少し違う怖さです。
そこで登場したのが「GrainPro」
近年、スペシャルティコーヒー輸送で増えているのが:
麻袋+GrainPro(グレインプロ)
という構成です。
これは、麻袋の内部に:
・防湿性
・気密性
を持った特殊ライナーを入れる方法。
つまり、
「外側は従来の麻袋」
「内側は湿気対策」
という二重構造です。
実は、輸入業者はかなり気にしている
一般消費者には見えにくいですが、
輸入業者やロースターは:
・水分値
・保管湿度
・輸送期間
・港の環境
・コンテナ状況
をかなり気にしています。
特に日本は湿度が高い。
梅雨もある。
つまり、
「日本到着後も油断できない」
ということです。
なぜ昔は麻袋だけだったのか?
理由は単純です。
昔は:
・大量輸送重視
・商業グレード中心
・品質変化への感度が低かった
からです。
ですが今は、
スペシャルティコーヒー時代。
わずかな品質変化でも価値が変わる。
だから現在は、
「水分管理」
が、非常に重要視されています。
実は“麻袋だけ”は、もう古いのかもしれない
もちろん今でも麻袋単体輸送は大量に存在します。
ですが、高品質帯になるほど:
・GrainPro
・真空パック
・特殊ライナー
などが増えています。
つまり今のコーヒー輸送は、
「どこの農園か」
だけではなく、
「どう運んだか」
も品質の一部になってきています。
最後に
コーヒーは、ただの乾燥豆ではありません。
生き物のように、
湿度や温度の影響を受け続けています。
そして実は――
見えないところで、品質は変化しています。
だから最近、スペシャルティコーヒー業界では、
「水分管理」
が、非常に重要視されているのです。











