経営再建を図り、秋に再上場を予定しているJAL飛行機

見事復活し、2011年度は過去最高益を計上していますアップ


それに対しライバル会社ANAが「不公平だ!」と主張しています。

というのが、JALは法人税の負担が実質免除されています。


企業が赤字を計上した場合、来年度以降の黒字と通算でき、

最大9年間、赤字を繰り越せます。


よって、JALは破たんした際の赤字を繰り越しているため、現在、

法人税の負担がほとんどありません。さらに、これからも法人税

免除は続きます。河野太郎議員 も言及しておりますが、JALは

今後4,000億から6,000億ほどの法人税を免除されます。


ちょっと興味を持ったので、両者の業績見通しを調べると・・・


ANA 今期見込経常利益684億円に対し最終利益281億円。


JAL 今期見込経常利益1310億円に対し最終利益1150億円。


※最終利益は税引後利益です。


特別利益・損失などその他項目もあるため単純比較はできませんが、

ANAの最終利益/経常利益率は41%。JALのそれは88%。


世界一高いと言われる日本の法人税を負担すると、通常ANAのように

なります。一方、JALは税負担が低いので今期も高い利益率が見込ま

れます。


1兆円近い債務超過を抱え、5,000億ほどの債権放棄、7,000億円ほどの

公的資金が注入された企業が、今や過去最高益を上げているのに法人

税が免除されており・・・


特に消費増税で国民負担が増すというタイミングでこういった話題です。

厳しい論調になることもうなずけます。


もちろん、この2年半、JALは経費削減など相当な努力をして復活して

きた事実もあり、JALが悪いというよりは、会計・税務ルールの見直しが

必要なのかもしれません。会社更生法を適用した場合の税効果の在り方など。


損失の繰り越しなどは「税効果会計」という分野に該当し、過去2003年

にも、りそな銀行が国有化した際も大きなテーマとなりました。


例えるなら・・・


携帯料金プランで、あまり利用しなかった無料通話分を翌月に繰り越せる

のと良く似ています。そして、税効果会計ではこの繰り越し分を「資産」と

とらえます。


家計レベルでいうと、預金10万円、株20万円、繰り越した通話料1万円分、

合わせて31万円分の資産を持っています。という感じです。


もちろん、この通話料は1万円現金でもらえるわけではありません。

翌月、通話するからこそ機能します。


そして、この1万円を「あなたそんなに携帯使わないでしょ、この1万円を

資産に入れちゃダメ!」と言われ、31万円だと思っていた資産を30万円に

修正しなきゃならなくなったのが、2003年の「りそな銀行」です。


企業の「繰延税金資産」(赤字の繰り越し)も同じで、翌期以降利益がでる

からこそ、意味をなします。「しばらく利益でないでしょ!」と、上の例のように

否認された結果、銀行としての財務内容が大きく悪化し、日本は金融不安に。

このままでは銀行業務ができなくなるという状態に陥ったので、結局、国有化。

そんな2003年でした。(りそなショック


少し(かなり?)話は逸れましたが、世の中は消費増税で話が持ちきりですが、

視点を変えると、消費税以外にもたくさん見直すポイントがありそうですね。


私たちの家計も、視点を変え、色んなアイデアを出しながら、この厳しい

局面を乗り切っていきたいですねアップ


前回ブログ「上司・先輩と 」の先輩が現在、銀行の経理担当で税効果会計の

エキスパートなので、今度教えてもらいますニコニコ


内山FP総合事務所