➦体当り特別攻撃が戦局を逆転しえたか→否
米軍の進攻を遅らせ米軍の損害をいかほどか増加させ得たか→米軍は特攻のために非常に多くの死傷者(一万四千名を越える戦死者とその約3倍の戦傷者)を出した。それは米軍の大変な危機ではあった。
しかしこのこと自体、米国の戦争遂行意思に大きな変更を加え得るに迄は到らなかった。
この作戦は逆に日本の徹底抗戦意思を米国に貫徹させて、彼らをして焦慮戦慄せしめ、それが逆に原子爆弾の使用と、アメリカによるソ連対日戦争参戦許容の理由のひとつとして挙げられている。
これを思うとき、この特攻作戦を呪う人達がいても決しておかしくはなく、その呪いを非難するには当たらない。
しかし反面、特別攻撃もなさず、徒にムザと降伏した場合と比べてどちらがどうか、という回答の不可能な質問が永遠に発信され続けている。
それは、実際敢然と宿命を引き受けた人々が存在した、そのことによってである。しかも、米軍による日本本土進攻、これに対する本土からの一億総特攻という事態が、-(それは極めて恐ろしいものになったであろう)-フィリピン、沖縄特攻によって米軍がその地に釘付けにされている間食い止められているうちに終戦になり、結局本土の壊滅的な破壊は免れ得たのであるから、この点に於ける特攻の貢献は大きいのである。
➦特攻によって、わが国の軍隊は負けたくないために自国の兵隊の命を使ったが、アメリカの軍隊は自分たちが助かるために原爆を投下して、日本の一般都市市民の命を使ってしまったから、彼らは原子爆弾と一緒に戦闘者にとって一番大切なものを飛行機の窓から投げ捨てて、対市民無差別テロリストに成り下がってしまったのであり、故に、戦争には敗れたが存在論上の優位は我が方にある。
;01.9.11ニューヨークに対して、アメリカを敵国とみなして宣戦布告をしていたオサマ・ビンラディンが率いるアルカイダという組織がアメリカ民間航空の飛行機を乗っ取って、ビルに突入することにより、アメリカ市民約三千人を殺戮したとされているが、これがアルカイダ一派の仕業であるという証拠は、はっきりとは挙がっていない。
しかしホワイトハウスはいち早くこれをオサマ・ビンラーディン-アルカイダ一派の仕業とみなして、これを人類の敵・テロリストがやったテロであると言い、アメリカはテロリスト集団と戦争状態にあると言った。そして素早くアルカイダ一派と、彼らが根拠地にしているアフガニスタンへ侵攻してアフガニスタンのタリバン政権ともども壊滅させようとしたのだが。
さかのぼって、アメリカによる広島・長崎への原爆攻撃はこの9/11テロに比べてどうであったか.
✦アメリカは日本と戦争をしていた。
✦アメリカはアルカイダと同様にして敵国日本の一般市民約十七万人を無差別爆撃によって殺戮した。
∴アメリカのこの行為は(アルカイダに比べても、はるかに悪質であるが)彼らが「卑劣な犯罪・人類の敵」であると断罪したアルカイダによるテロリズム行為と本質を同じくするものに他ならないのである。驕れるアメリカ人達はこの事実を自覚しなければならない。