大前研一ニュースの視点


企業の競争力と法人税率は無関係


自民、公明両党は企業の利益にかかる法人実効税率について、
現在の32.11%から2016年度に29.97%に引き下げる方針を固めました。

私は何度となく「企業の競争力と法人税率は無関係だ」と述べてきましたが、
安倍首相は、誰かから間違った情報として「法人税率が30%を下回ったら企業の競争力が高まる」
と吹きこまれて信じてしまったのでしょう。

・・・しかし、設備投資も従業員給与も法人税率ではなく、
需要が見込まれているかどうかがポイントです。

かつて法人税率が40%を超えている時代でも、
需要があれば企業は設備投資をしていました。

逆に、アイルランドは法人税率が12.5%と非常に低い水準ですが、
設備投資が積極的に行われているわけではありません。

日本の法人税率が30%を下回ったからと言って、
世界中から企業が集まってくることもありません。

全く現実味のない議論が展開されていて、
こんな人たちが日本の国政を牛耳っていて大丈夫なのだろうかと本気で心配になります。

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円でも国債返済に充てなければ、という危機感を持て


今よりも税収が増えたならば、それは「全て国債返済」に充てるべきです。

「一部は返済で、残りは」などと、呑気なことを言っている場合ではなく、
今は1円でも多く国債返済を進めなければ、日本経済は危険な状態なのです。

・・・「今回の増加分を社会保障費にあてる」などと発表していますが、
日本という国家がどれほど危険な水準になってきているかを全く理解していないのでしょう。


中間解説:

国民の貯蓄・年金・簡保積立金などを政府が借りてその代わりに銀行や簡保や年金機構が国債を受け取る.そして政府が借りた金は全部官庁が使い果たしてもうないわけである.

そして今度は年金積立金の40%を株に投資させて9兆円近く損金を出した.その9兆円は外国投資機関が吸い上げた

こんなことを繰り返しているとしまいに国債が暴落して国家破産のときが必ず来る

国債の利子率が上がっても買い手がつかず政府は金が調達できなくなって機能停止だ.

気狂い沙汰油断腐敗コンクールをすればライバル中国も真っ青になるだろう



安倍首相と黒田日銀総裁の間にできた溝

内閣府が8日に発表する79月期の国内総生産(GDP)改定値で
成長率が上方修正される可能性が出てきました。

民間調査機関10社の予測平均では実質GDPは前期比年率0.01%減と横ばいになるそうですが、
私に言わせれば「まともに計算」していれば、おそらくマイナスだと思います。

役人が一生懸命GDPを計算する根拠を洗い出し、
再計算を繰り返していますが、小賢しい作業に過ぎません。
・・・

安倍首相は、2年半前に「2年後にGDP2%成長」という目標を掲げ、
黒田日銀総裁と一緒になってあらゆる手段を講じていくと発表していましたが、
全く目標達成できる気配すら感じません。

最近の黒田日銀総裁の「静かさ」を見ていると、このまま安倍首相の言うとおりにやっていたら、
いつか自分が日本国債暴落など取り返しの付かない事態の「トリガー」を引くことになる、
と気付いたのでしょう。

安倍首相が声高に経済界に発破をかけている一方で、黒田日銀総裁は沈黙を保ち続けています。

黒田日銀総裁は、自分が「最後のトリガー」を引く立場にあると気づき、おそれているのでしょうが、
安倍首相と黒田日銀総裁は一心同体で取り組んでくれなければ、それもまた問題だと私は思います。