ハ.アメリカと日本の軍事同盟
一切の戦争と戦力を放棄するというエキセントリックなな利己主義憲法を持つ日本は、意外にもこの憲法に違反して、アメリカ軍という軍隊を傭兵として日本国土に導き入れて、これを軍隊として処遇している。
完全な二枚舌であり、自他に対する欺瞞である。その為に自分達の命をアメリカ軍に依存することになってしまったので、政治、経済、軍事のすべてにおいてアメリカの完全従属国に成らざるを得なくなった。領土貸付料を始めとする色々な駐留経費(年間約7000億円)を負担し、アメリカ軍の基地をアメリカ領飛び地として扱うために、ここに治外法権を設定し、兵器の自主開発を禁止させられ、アメリカ軍の補完機能としての、アメリカによって供与され、売りつけられる軍備のみを許され、その為に年間5兆円という軍事予算を支出している。
アメリカの軍事的行動に対しては100%それに賛成し追随するしか他にとるべき道がない。(実際、前述のコソボ地区に対するアメリカの空爆に関しても、当時の日本国首相が(空爆を)「理解する」などと、表面上は人畜無害であるかのように見える余計な発言をしてみせたりした)アメリカは日本防衛のためではなく、アメリカ自身の世界戦略のために日本に駐留しているのであり、日本防衛のための戦争をすることは、したくてもできない。何故ならば自国の為にのみ戦争をするということが主権国家の大原則であるからである。アメリカがアメリカの為の戦争をする時には、日本の事情や日本の被害などは問題にならない。イザという時には、アメリカにはそんな余裕は無い筈である。アメリカにとって日本の軍事基地はアメリカ本土の盾であったり、敵の攻撃をまず引き受ける囮や、敵の攻撃力を分散させるためのダミーであったりすることができる。
アメリカは北朝鮮の核疑惑に対して、嘗て北朝鮮攻撃に踏み切りかけたことがあったが、
ⅰ.-日本の気構えが全く出来ていない。
したがってアメリカは日本の協力、少なくとも日本が自分達の世話を自分達で始末する事、を期待出来ず
ⅱ.韓国が北朝鮮における荒々しい出来事の発生を全く望んでいない
という事情から北朝鮮攻撃を断念してしまった。
その為に金正日は恐らく核弾頭と中距離ミサイルの整備を実施し、そして今から10年先には、多分アメリカ本土にまで到達可能なミサイルを完成させるであろう(追記2015.9実際そうなった)
即ち、絶対無防備平和主義が反って暴力の横行を援助すると言う結果になってしまった。
(日本国内においては、アメリカは出て行け、しかし、自国の国防に関しては平和憲法死守(ガンジー的なやられ放題推奨、相手の善意を意味もなく信頼主義)-という勢力が非常に強いが、その他大勢の一般国民は漫然と現状の安泰のみを享受している)
(注).アメリカは北朝鮮処分計画頓挫の後この弊害に気がついて、正直にも、日本に対して、「日本の防衛は日本が主体になってやらなければならない」という覚書を日本の政府に提案してきた。しかし、その語調は殆ど命令に等しい厳しさがあった。-それはアメリカと日本の安全保障条約に関するアメリカと日本の間の覚書(通称ガイドライン)に明記されている。
ガイドライン(The Guidelines for US-Japan Defense Cooperation)抜粋
[・・・The two Governments will make every effort, including diplomatic efforts, to prevent further deteriortion of the situation.
Recognizing that a situation in areas surrounding Japan may deverop into an armed attack against Japan, the two Governments will be mindful of the close interrelationship of the two requirements: preparations for the defense 0f Japan and responses to or
preparations for situations in areas surrounding Japan.
2.When an Armed Attack against Japan Takes Place
(1) Principles for Coodinatted Bilateral Actions
(a)Japan will have primary responsibility immumediately to take action and to repel an armedattack against Japan as soon as possible. The United States will provide appropriate support to Japan, Such bilateral cooperation may vary according to the scale, type, phase, and other factors of the ammed attack. This cooperation may include preparations for and execution of coodinated bilateral operations, steps to prevent further deteriortion of the situation, surveillance, and intelligence shaaring.]
[両国政府は事態が一層悪化するのを防止するために、外交的な努力も含め、あらゆる努力をする。
両国政府は、日本の周辺事態の情勢が日本に対する武力攻撃に発展することがあり得ることを認識し、日本防衛のための準備と、日本の周辺事態に対する対応又は準備-この二つの要請間の緊密な相互関係に留意する。
2.日本に対する武力攻撃が発生したとき
(1)調整された双務的活動のための基本原則
(イ)日本は直ちに行動し、対日本武力攻撃を出来るだけ速やかに撃退すべき主たる責任を負う。アメリカは日本に対して適切な支援をする。このような双務的任務は武力攻撃の規模、タイプ、段階、そしてその他、武力攻撃の色々な実態によって変わる。この共同作戦は、調整された双務的作戦の準備と実施、事態の一層の悪化を防ぐための色々な措置、監視と諜報の共有を含む。]
解説~この文章をもっと具体的に言い換えれば、例えば次のようなものになる。[・・・日本政府は、アメリカによる北朝鮮攻撃が、北朝鮮による日本への武力攻撃に発展するということがあり得る事を認識せよ。日本は北朝鮮による日本攻撃に備えての日本自身がなすべき準備と、アメリカによる北朝鮮攻撃への日本の協力という二つの責任(=要請)の間にある密接な関係を知らなければならない。・・・日本に対する攻撃が起きれば、それを速やかに撃退する主たる責任は日本にあり、アメリカは日本に対して適当な支援をしてやる。これを日米間の調整された双務的作戦という。この中には日米間の監視・諜報共同作業も含まれている。]日本政府はこのような怖~~いガイドライン合意の事実を国民に説明し、国民の合意を得なければならないという当たり前の義務をするにはあまりにも卑怯者、臆病者揃いであった為に、この重要な覚書の批准を国会に諮ることもなく、秘密裏にアメリカと調印をしたが、日本の御用報道機関も又、この件に対しては沈黙してしまったのである。(尤も国会審議といっても、日本の国会はこのような問題に関して、役に立つような審議をする力量が欠けてはいるのだが)
なお、日本の外務省と防衛庁内局の役人達はこのガイドラインを和訳するに際して、原文の厳しい意味をぼかそうとして、次のような意図的な誤訳を敢えてしている。
イ.「武力攻撃に発展することがあり得ることを認識し、」という所を「武力攻撃が差し迫ったものとなるような場合もあり得ることを念頭に置きつつ」とし、
ロ.「日本防衛のための準備と、日本の周辺事態に対する対応又は準備-この二つの要請」という強い責任的な表現をわざと訳さないで脱落させ、
「日本の防衛のための準備と周辺事態への対応又はその為の準備との間の・・・」とぼかしている。
更に、
ハ.「調整された双務的活動のための基本原則」
と云うべき処を、
「整合の取れた共同対処行動のための基本的な考え方」などと、いってぇ何言ってんだか訳が分からないような、人事のような弱い表現にぼかしている。そして、最も肝心な「日本防衛は日本が責任を持ってやるべし」という次の文章、
ニ.
-「日本は直ちに行動し、対日本武力攻撃をできるだけ速やかに撃退すべき主たる責任を負う。」を、
-「日本は、日本に対する武力攻撃に即応して主体的に行動し」などとして、撃退を即応とし、主たる責任を負うを主体的に行動しなどと、よく意味が分らないような言い方にしたのである。このような訳文ならば、極端に言えばこうも解釈できる。
「日本は、日本に対する武力攻撃に即応(=慌てふためいて)して主体的に(=反射的に)行動し(=逃げ捲り)」(このような、意図的誤訳の全体については「超明快訳で読み解く日米新ガイドライン」~小林英之・西沢優・新ガイドライン研究会~1999.1.15~日本評論社~に詳しい)
かくのごとく、卑劣なる日本国自衛隊の文官(通称背広組)と外務省幹部とは、アメリカ当局と日本国民とを同時に欺いたのである。このような政治の卑劣と腐敗は、アメリカに従属して生きようとした日本が辿るべき必然の過程と言うべきであろう。