3-11.地球国家市民制
これは国を一市民のように思いなして取り扱うというまことに気違い染みた構想である。しかし似たような事を経済封鎖などという形で今国連がやっている。
(ユニセフ*-国連児童基金-の推計によれば、イラクに対する経済封鎖によってイラクの子供達に生じた犠牲者の数は犠牲者総数36,000人/年にたいして24,000人/年~但し5才未満の子供に限定~だという)
経済封鎖を受ける国は総て独裁権力構造の国であって真っ先に弱い階級の人々や子供などに犠牲が集中するが、権力中枢部はかえって焼け太りをする。イラクでは石油の輸出制限にともなう割り当て輸出量を国連が管理していたが、ご本尊の国連の事務総長さんがフセインから賄賂をもらってこの石油輸出割当分の代金の多くの部分をフセインが自分の懐に入れてしまうという事を黙認幇助していたというのだから、フセイン一族にとっては経済封鎖大歓迎であったわけだ。
イ.地球権力が掌握する暴力が国連軍のような感じのものである。この新国連軍は超最強超最大でなければならないのだが、果たしていかなる国々が兵器を提供して、養い、土地を提供し、兵を出し、開発や訓練をするのであろうか
どこの馬の骨が指揮をするのだろうか(しかし、兵隊としてみれば、誰が馬の骨の言うことなどを聴いて殺し合いなどをするものかという気になるであろう)
法律がまた物凄いものになる。
(例)~他国の領土を略奪した国は50年以上の懲役、又は百万兆ドル以下の罰金。但し略奪の際に殺戮を伴っていた場合には死刑又は500年以上の懲役とする。
問題点-1.略奪したのか取り返しただけであるのか.この判定が中々難しい場合が多く、ありもしない歴史機事実を捏ね上げる。終いには、訳の解らない神話まで持ち出しかねないという気違い沙汰で、領土の線引きが昔から曖昧であった地方においては特に難しくて誰にも正確な判定のしようがない。
問題点-2.国家に対する懲役をどう決めるか
a.経済封鎖
b.国境を封鎖して生産物のうち7割をただで取り上げる(取り上げた生産物の醜悪な奪い合いが必ず発生するのが難点である)
c.国民総収監(べらぼうに銭がかかる)
d.占領統治をして植民地支配をする(これを担当したいという希望国が殺到するであろう。下手をすると、このことを巡って又しても間違いなく戦争が始まるであろう)
問題点-3.国に対する死刑をどう定義するか。
a.国民全員追放(しかし空いた土地を誰が取るかに関して醜悪な物争いが発生するであろう)
b.国民皆殺しにする(上に同じ)
ロ.裁判官は(国籍を捨てた人たちだが)元居た祖国に死刑判決を出したりする。(法の厳正中立適用だ)兵隊が元いた出身国に対して懲罰出撃をする。
地球軍が何をもって敵とみなしているかというと地球自身だ。他には無い。
ハ.「ふんだくるな、合意交換をせよ*-国際法上に於いては、合意の上でのふんだくり、即ち恐喝や詐欺をも合意取引のうちに含む-」~ふんだくり概念が成立するためには予め所有が確立していないといけない。
所有の対象として、私財と公共財とがある。私財の始原はご存知先取り権又はふんだくりの熟成(忘却)権だ。
公共財(空気、水など)の管理についての多くは全く未解決のままだ。理念は簡単に決まる。
しかし法律は容易には決まらない。仮に決めても執行権力が無い。勿論最後に物を言うのは理屈ではない。「国際法上の判決と執行は自力でしなければならない。」これが基本だ。
ニ.合議制運営は最終判定者がいないとその殆どは分裂難破をする。そして、結局、甘い汁山分けのご相談、主導権争奪の争い、功名心による駆り立て、業績の潰し合い、などが表に出てくる。
ホ.国際法の遵守又は尊重(をしている振りをすること)の効用はあるにはある。これを舐めてかかるわけには行かない。
a.国内、国外の反対、違背勢力に対して、ある程度理論対抗ができる。
b.人々が「我々は正しい」という気持になり、自信を持って事に当れるようになる。
c.他国からの邪魔、妨害がいくらかし辛くなることがある。
d.国際法上の正しさを歴史の中に証拠として残せることがある。
e.国際法上の正統性を調べることによって、色々な調査、研究が進む。(理論武装は大切である。)
比較表
|
国家 |
地球国家 |
構成要素 |
個人 |
国 |
Identity |
ありうる |
なし |
法制定 |
可能 |
不可能(∵強制執行力が無い。普遍性がほとんど無い) |
裁判 |
可能 |
不可能 |
暴力統合 暴力独占 |
可能 可能 |
不可能 不可能 |