(「積極的平和主義」の実像)防衛装備、日英が急接近 脱「米一辺倒」、関心一致2014年8月13日05時00分
◇「積極的平和主義」の実像 世界の現場から
ロンドン郊外で7月中旬にあった世界最大級の航空見本市「ファンボロー国債航空ショー」。戦闘機が爆音をとどろかせながら飛行する会場で、日本製の最新哨戒機「P1」の模型が注目を集めていた。
初の純国産のジェット哨戒機で、潜水艦などを上空から探知・攻撃できる。大きな主翼とエンジン4基を備え、米ボーイング社の「P8」と比べ、現場へ急行する機動力や低空を長時間飛ぶ能力に優れるとされる。川崎重工業が製造し、日本では2013年から配備されている。
「P1は魅力的だ」 今春、訪英した自衛隊の幹部に英軍幹部がそう伝えた。 英国では空軍の対潜哨戒機ニムロッドが老朽化のため全機が退役済みで、現在、新型機の導入に向けて政府内で調整が始まっている。これまでジェット哨戒機の選択肢は事実上、米国製のP8しかなかった。
同盟国とはいえ、防衛装備を米国に依存し過ぎるのはさまざまなリスクが伴う。そこに「新参者」として日本の防衛参業が参入してきた。安倍政権が4月、「武器輸出三原則」の撤廃に踏み切ったのを受け、P1の対英輸出も政府が承認すればできるようになった。「英国にとってP1は、米国の言いなりにならない牽制(けんせい)材料として魅力的なのだろう」(ジェイ対関係者)
英王立統合軍防衛研究所のトレバー・テイラー客員研究員(67)は「米国への依存度を下げることはメリットが大きい」とみる。米国は同盟国だが、他国との武器類の共同開発を好まず、厳しい国際武器移転規則(ITAR)がある。このため、米国から導入した装備の仕様変更には時間もコストもかかる。「こうした一方的な制約は英国の軍事的主権を脅かしうる」と話す。
英国は、日本が11年に武器輸出三原則の緩和に乗り出して以降、米国を除く他国に先駆けて最初に防衛装備品の共同開発に乗り出した相手国だ。昨年7月、政府間の情報共有を促すための情報保護協定も締結。具体的な協力として、化学防護服の共同開発でも合意した。日本は、軍用機の分野で英ロールス・ロイスのエンジンに関心を寄せる. 日本政府の一部にも最近、国防費の削減などに苦しむ米国を横目に「日米同盟一辺倒で良いのか」という声がある。アジアで外交の足場を確保したい英国は、こうした日本側の事情を敏感に察知。日本が新たに立ち上げた国家安全保障会議(日本版NSC)に情報提供を申し出るなど、安全保障をめぐり、日本に接近する姿勢を続けている。
■島国同士・米同盟… 連携の土壌 日英間の連携が急速に進む背景について、元駐日英国大使館武官で軍事コンサルタントのサイモン・チェルトン氏(56)は、
(1)島国かつ貿易立国で、海と空の防衛力を重視する
(2)米国と強い同盟関係があり、米国を中心としたいまの世界秩序の継続を望む
(3)年間軍事費が5兆円規模で頭打ち――などの共通点を挙げる。「戦略的な協力は、技術競争を勝ち抜く上でも合理的」とチェルトン氏。
英国の軍需大手は日本の技術力に熱い視線を寄せる。英ロールス・ロイスの防衛航空部門アジア太平洋担当ディレクターのロブ・ワトソン氏は「日本には、幅広い防衛市場にマッチした技術基盤がある。日本の企業が今後の共同開発で我々と話し合うことは大歓迎だ」と話す。英軍需大手BAEシステムズ社日本代表の川端正純氏(62)も「日本の防衛産業はいまは国際市場の主要プレーヤーではないが、先端技術があるのでポテンシャルは大きい」と期待する。
ただ、売り上げに占める武器の割合も多くて1割程度の日本の防衛大手には、輸出に積極的な「軍需企業」のレッテルを警戒する向きが強い。
航空ショーで川崎重工業の担当者はP1について「日本の航空機の製造技術の高さを紹介するのが目的。輸出の売り込みをしているわけではありません」と慎重に言葉を選んだ。
(ロンドン=渡辺志保)
解説
1.アメリカは唯一絶対者であるべき分野において唯一絶対者であり続けなければならない.これを放棄すると、密かに、またはあからさまにして世界に蔓延する憎米感情が噴出する、そのことを恐怖している.
軍事分野がそのもっとも主要な一つであるから、常に他国に隔絶して抜きん出ようとする姿勢が厳しい.
2.イギリスも日本に似てそれに苦しめられている.しかしイギリスは、これまでの日本と違って武器禁輸などという国是は存在していない.
武器禁輸原則は三木武夫首相が何の正当な手続きを経由せず国会で宣言したものであるが、当時の国民感情は何の洞察も加えずにこれを歓迎した.丁度菅直人首相が、やはり何の正当な手続きを経由せず浜岡原発の停止と大飯原発の再稼動禁止を言い渡し、国民はこれを歓迎したのと同様な現象であるが、武器禁輸は経済と技術の発展を阻害し続け、禁原発は経済の衰弱と原子力技術の衰弱をもたらせた.
3.[売り上げに占める武器の割合も多くて1割程度の日本の防衛大手には、輸出に積極的な「軍需企業」のレッテルを警戒する向きが強い。
航空ショーで川崎重工業の担当者はP1について「日本の航空機の製造技術の高さを紹介するのが目的。輸出の売り込みをしているわけではありません」と慎重に言葉を選んだ]
と、記事にあるのを見ると(虚言常習新聞社である朝日新聞のこの記事が本当であると仮定してのことであるが)まだ三木武夫の呪いが消えていないのが判る.
4.しかし、安倍首相は既に武器禁輸原則を破壊した.日本が独り優等生的偽善を発揮して武器禁輸をしても世界の武器生産流通量に何の影響も与え得ない.なぜならばその穴を瞬間的に他の国々が、「待ってました」とばかりに補充するからである.
ベトナムやフィリピンを見て判るように、武器強国中国による侵略を受けている軍事弱国には、武器を供与することが侵略を防止するのだから日本が気取る必要はない.