コナーラクのスーリヤ寺院(インド) | 世界遺産検定のお勉強ブログ(現在休止中)

コナーラクのスーリヤ寺院(インド)

植竹です!

今回はインドコナーラクのスーリヤ寺院を紹介します!

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公式テキストキャッチフレーズ
太陽神スーリヤに捧げられた大寺院

コナーラクのスーリヤ寺院
インド


登録年…1984年
拡張年…ー
危機遺産登録…ー

英名…Sun Temple, Konârak
仏名…Temple du Soleil à Konârak


位置…インド東部オリッサ州コナーラク
経緯…N19 53 15 E86 5 40.992
面積…11 ha

登録区分…文化遺産
登録基準…(1),(3),(6)
登録ID…246




公式テキスト分類…アジアの宗教遺産
公式テキスト掲載ページ…第①巻112p
公式サイトユネスコ本部(英語)

概要
古代インドの時代から人々に崇拝されてきた太陽神スーリヤに捧げられた寺院です。


構成
寺院
塀に囲まれた約47,000㎡の敷地の中央に位置していて、高さ約39mの前殿と本殿の基壇部と屋根の無い舞楽殿だけが残っています。
寺院全体は太陽神スーリヤが乗っていたとされる馬車を模した形になっています。また前殿の正面入り口にある階段の両サイドには馬車に見立てた寺院を引く7頭の馬(現存するのは6頭)の彫刻があります。
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基壇部には直径3mの車輪彫刻が12対彫られている他、ちょっとエッチなミトゥナ像(男女が絡み合う像)がおびたたしい数で彫られています。
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寺院の高塔(レカー・デウル)は崩壊していますが、構造的欠陥があった、大地震で崩壊した、もともと未完成など推測の域を出ていません。


歴史
13世紀
後期ガンガ王朝のナラシンハ・デーヴァ1世王がイスラム軍との戦いに勝った事を太陽神に感謝して建てたと伝えられています。

とんで
1901年~1910年には
大規模な修復が行われ、

1984年
文化遺産として世界遺産に登録されました!






特徴
オリッサ地方では独自の文化が発展していて、古代には仏教やジャイナ教も栄えたものの、中世にはヒンドゥー教の建築が大発展し、北方型ヒンドゥー建築の代表格となる建物が次々に姿を現しました。この寺院は完全な形で現存している訳ではないんですけど、そんなオリッサ独自の建築様式の最高傑作として評されています。
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逸話・伝説
・この地になぜ建てられたのかは依然として謎のままです。

登録基準詳細
(1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
(3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
(6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と、直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。




関連用語
後期ガンガ朝 5世紀末から15世紀前半にかけて、東インド、オリッサ地方に存在したヒンドゥー王朝(5世紀末~1434年)。
ヒンドゥー教 インドやネパールで多数派を占める民族宗教である。ヒンドゥー教徒の数はインド国内で8.3億人、その他の国の信者を合わせると約9億人とされ、キリスト教、イスラム教に続いて、人口の上で世界で第3番目の宗教である。
仏教 インドの釈迦(ゴータマ・シッダッタ、あるいはガウタマ・シッダールタ)を開祖とする宗教である。キリスト教・イスラム教と並んで世界三大宗教の一つ(信仰のある国の数を基準にした場合)。
ジャイナ教 マハーヴィーラ(ヴァルダマーナ、前6世紀-前5世紀)を祖師と仰ぎ、特にアヒンサー(不害)の誓戒を厳守するなどその徹底した苦行・禁欲主義をもって知られるインドの宗教。「ジナ教」とも呼ばれる。仏教と異なりインド以外の地にはほとんど伝わらなかったが、その国内に深く根を下ろして、およそ2500年の長い期間にわたりインド文化の諸方面に影響を与え続け、今日もなおわずかだが無視できない信徒数を保って いる。
ミトゥナ像 古代インドの性愛論書(カーマ・シャーストラ)をもとにしたとされる男女交合のエロティックな彫刻。




関連遺産
カジュラーホの寺院群(1986年、インド)


☆☆植から目線コメント☆☆
神殿自体が馬車の形をしているという
面白い世界遺産です。
残念ながら完全な形は
失われていますが
一見の価値アリです!

植竹でした。