アンティグア・グアテマラ(グアテマラ) | 世界遺産検定のお勉強ブログ(現在休止中)

アンティグア・グアテマラ(グアテマラ)

植竹です!

今回はグアテマラ共和国アンティグア・グアテマラを紹介します!


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公式テキストキャッチフレーズ
震災の度に復興した美しい植民都市

アンティグア・グアテマラ
グアテマラ共和国


登録年…1979年
拡張年
危機遺産登録

英名…Antigua Guatemala
仏名…Antigua Guatemala


位置…グアテマラ中部サカテペケス県
経緯…N14 34 0 W90 40 0
面積…49 ha

登録区分…文化遺産
登録基準…(2),(3),(4)
登録ID…65


分類



公式テキスト分類…南北アメリカの旧市街と歴史地区
公式テキスト掲載ページ…第③巻 196p
公式サイトユネスコ本部(英語)

概要
アンティグア・グアテマラはアグア火山など標高4,000m級の山々に囲まれたスペインの植民都市で、
度々震災に見舞われたものの、その度に復興を遂げた歴史ある都市です。
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構成
カプチナス修道院
1736年に建設された教会、修道院。
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アンティグア・グアテマラ大聖堂
正式名称サンホセ大聖堂。1541年に建設され、1773年の大地震のあとに再建されました。
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ラ・メルセー教会
1751年建設。1855年に再建されたました。
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サン・フランシスコ教会
1541年に建設された教会。

サント・ドミンゴ修道院跡
1773年の地震の後には、廃墟として放置されて、現在は、一部がホテルとなっています。
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エルマーノ・ペドロ病院
1663年、ドミニコ会修道院の手によって建設された病院。
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サン・カルロス神学校
アメリカ大陸で4番目に設置された神学校。
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ロス・レオネス邸
ポペノエ邸
チャマレロ邸
コロニアル様式で建設sれた個人邸宅。
サンタ・クララ修道院
震災で廃墟となった後に遺跡保存センターとして利用されています。



歴史
スペインのコンキスタドールによってグアテマラに植民都市がつくられたのは
1524年の事。
しかし、反乱が理由で
1527年には、
シウダー・ビエハという街が建設され、遷都されました。
しかし、この首都も長くは続きませんでした。
1541年9月11日
アグア火山が噴火し、その火山泥流と地震によって街が壊滅的なダメージを受けてしまい、
1543年に、
北6kmのこの地にサンティアーゴ・デ・ロス・カバジェーロスという名で新しい首都が建設されました。山々に囲まれた風光明媚な都市という事でスペイン人入植者たちから愛されたこの都市は火山性の地震に度々見舞われながらも約230年もの間首都の座を守り続け、様々な建物が建てられました。
1547年には
ラ・メルセー教会が創建され、
1663年には
ドミニコ会修道院によってエルマーノ・ペドロ病院が建設され、
1680年には
大聖堂が完成。
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18世紀に入ると、
人口8万人の大都市となりました。
しかし、
1717年9月29日には
推定M7.4の地震で3,000以上の建物が崩壊しました。
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その後も、
1736年には
カプチナス修道院が建設され、
1751年には
ラ・メルセー教会が完成。


1773年には
サンタ・マルタ地震が発生、
1776年
スペイン王カルロス3世の命令で北東40kmの
現首都シウダー・デ・グアテマラ(グアテマラシティ)に遷都され、
この都市は放棄されてしまいました。
しかし、これが功を奏して街並みは開発の波を免れて、この地に住み続けた人々によって修復が加えられ、「古きグアテマラ」を意味する「アンティグア・グアテマラ」と呼ばれるようになりました。
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1855年には
ラ・メルセー教会の正面入り口もバロック様式で再建されました。

1944年には
国の重要文化都市に指定され、

1979年
第2回世界遺産委員会会議で文化遺産として世界遺産に登録されました!






特徴
スペインのムデハル様式の影響を受けたバロック建築と、植民地時代に建てられた多数の教会の遺構で知られていて、その特徴として碁盤目状の街路配置と、度重なる地震からの復興の過程で耐震性が高められた太く短い柱・厚い壁・低い天井・両端の塔やバロック装飾が挙げられます。
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逸話・伝説
「アンティグア」とは英語の「Antique(アンティーク)」に対応するスペイン語で「古き」という意味です。

登録基準詳細
(2) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
(3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
(4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。


関連用語
コンキスタドール スペイン語で「征服者」を意味するが、とくに15世紀から17世紀にかけてのスペインのアメリカ大陸征服者、探検家を指す。
ムデハル様式 アラビア語で残留者を意味する「ムダッジャン」に由来するスペインの建築様式で、レコンキスタの後、残留イスラム教徒の建築様式とキリスト教建築様式が融合したスタイル。特徴は建物の壁面に幾何学文様の装飾を施している点。
バロック様式 1590年頃から盛んになった建築様式。建築そのものだけではなく、彫刻や絵画を含めた様々な芸術活動によって空間を構成し、複雑さや多様性を示すことを特徴とする。特に内部空間の複雑な構成は、他の建築様式とは際立った特色となっている。
カルロス3世 (1716年1月20日~1788年12月14日)ナポリ王・シチリア王(カルロ7世および5世、1735年~1759年)、のちブルボン朝のスペイン王(1759年~1788年)に君臨した。




関連遺産



☆☆植から目線コメント☆☆
火山活動による都市機能の低下にもめげずに何度も修復がされるほど、その景色が愛され続けてきたアンティグア・グアテマラ。
標高的にも形的にもちょっと富士山に似てる気がするので、そんな山の景観が愛されるのもちょっと納得できます!


植竹でした。








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