高校野球・千葉決勝戦  20110727

習志野14-2東京学館浦安

東京学館浦安にとっては、たいへん不運な試合であった。

1回表、習志野の攻撃はワンアウトから平凡なサードゴロ。
これを三塁手がエラー。ワンアウトランナー一塁。
続く三番打者が、三塁前にバント。これを三塁手が内野安打にしてしまう。
ワンアウト一二塁。
四番打者の時に、習志野はダブルスチールを試みるが、一塁走者のスタートが
遅かったのを捕手がよく見ており、二塁に送球してアウト。
これは捕手のファインプレー。これでツーアウト三塁となり、無失点で
切り抜けられれば、学館浦安にとってはよかったのだが、
四番打者の5球目の前に、投手が三塁にけん制球を送ったが、
三塁手が二つのミスのことでも考え込んでいたのか、ベースに入っておらず、
ボークの判定。習志野が1回表、三塁手の3つのミスで1点を先行した。

2回にも習志野は1点を加えた後、二死一塁の場面で三塁前にセーフティバント。
これはアウトになったが、あくまで三塁手を攻める。

そして3回表、習志野は二死三塁と追加点のチャンス。ここでまたまた三塁線に
ゴロ。捕球した三塁手は一塁に送球しようとして足が滑り、転倒。懸命に送球したが
一塁セーフでこの間に三塁ランナー生還。またまた三塁手を不運が襲った形だ。

習志野はその後も三塁手への攻撃を続け、6対0とした7回表にも、
二死一三塁からサードへバント。タイムリー内野安打とした。

観ていて三塁手が気の毒だった。あれだけミスが続くと、
「またやってしまうのでは」との恐怖が先走り、普段のプレーが
出来なかったことと思われる。

三塁手が大きな責任を負う形となった敗戦だが、選手名簿を見ると、
三塁手はキャプテンであった。彼自身は責任を痛感しているだろうが、
キャプテンのミスで負けたのであれば、学館浦安ナインも悔いはないのでは
ないかと思う。

習志野は相手の弱みを徹底的に攻める執拗な攻撃は見事だった。