ホークスのCS敗退をうけて  20101021

ホークスがクライマックスシリーズ・ファイナルステージでロッテに敗れ、
日本シリーズに進めないことになりました。

ホークスは打てなさすぎましたね。ロッテとの6試合で合計わずか9得点。
打撃コーチの責任問題は当然です。
我慢に我慢していた投手陣が、最後には決壊してしまったという感じです。
ロッテの投手陣はお見事です。しぶとい打線も。実に実にイヤな打線でした。

でも、こういう「やらかしちゃう」ところが、南海時代以来の、
ホークスの愛らしい点であり、こういうドジを踏まなくなって、
中日みたいに抜け目なくCSを勝ち抜くチームになったら、
ホークスらしさがないしね。
ホークスはこれでいいんですよ。バカ正直で可愛い連中です。

シーズン公式戦終了の時点で、ホークスとロッテのゲーム差は2.5でした。
ロッテは第1ステージで西武に2連勝してホークスとの差を1ゲーム詰め、1.5差。
ホークスに2つ勝ち越したので、0.5ゲーム差でホークスを上回ったことになります。
まあ、そうとでも考えないと、やってられません。

クライマックスシリーズ6試合を主催して、ホークスの収入は推定6億円。
もしもクライマックスシリーズが無くて、日本シリーズに出た場合、
最大で3試合の主催だから、収入は推定3億円。(最悪なら主催2試合だけ
ということもありえる。片方が4連勝の場合。そうなると収入は
2億円に終わってしまう)
つまり、日本シリーズにすんなり出るより、
クライマックスで負けたほうが儲かるわけです。
クライマックス制度導入したホンネは、そんなところでしょう。
目先のカネに目がくらんで、クライマックス制度導入したバチが当たったのです。
(ホークスがCS導入に積極的だったかどうかは知りませんが、)
ホークスは自業自得です。
でも私は、プロ野球が、もろに金目当ての興行になってしまったことが悲しい。
昔のプロ野球は、いくらカネが欲しくても、尊重すべきものは尊重していました。
今は、カネ欲しさに、シーズン優勝の重みまでも売り渡してしまっている。
実に悲しいですなあ。

マスコミも、プロ野球機構側とケンカしたくないから、CS制度の批判をするのは
一部の気骨ある評論家だけ。あとは仕事ほしさに口をつぐんでいる。
いつからプロ野球は正論が通じないものになったのか。(あ、もともとか)
情けない限りです。

でも、日本シリーズの価値下落とやらで、スポンサーがつかず、
地上波テレビ中継が無くなるかも、と、プロ野球機構は慌てている。
日本シリーズの価値を下落させたのは、カネほしさにCS制度を導入した
自分たちじゃないですか。あきれて ものもいえません。

私はホークスファンですが、以下は敗退の悔しさとは無関係に書きます。
「ひいきチームが負けたから、こんなことを書いているんだろう」
という批判は、まったくあたっておりませんので、お断りしておきます。

まず、私はシーズン優勝チーム以外のチームが日本シリーズを戦うことを
認めていませんので、私の中では、「今年の日本シリーズは中止」という
扱いになります。
行なわれるのは、ロッテ対セリーグ優勝チームの「オープン戦」ということに
なります。
当然、この考え方は今後も絶対に変わりませんので、今後、ホークスが
シーズン2位か3位でクライマックスシリーズを勝ち抜いて日本シリーズに
進出した場合でも、それは私の中で「日本シリーズ」とは認めず、
「オープン戦」扱いとします。
ですので、過去にシーズン2位か3位でクライマックスに勝ち、
日本シリーズに勝ったロッテなどの日本一も、私は認めておりません。
(あくまで私は認めていないということです。認める方はご自由にどうぞ)
ロッテファンの皆さんにも、シーズン優勝しての日本シリーズ進出という
「本物の感激」を、ぜひ味わっていただきたいと念願しています。
その時、私の言っていることが理解していただけると思います。

本物の「奇跡」っていうのは、8試合かそこらで起きるような、
そんな安っぽいものじゃないんですよ。

わかりやすくいいましょう。

オリンピックのマラソンが終わった瞬間に、
「はい、3位以内の選手は集合してください。これから50メートル走を
行ない、その勝者に金メダルを授与します」

甲子園の決勝戦が終わった瞬間に、
「はい、今からベスト4に残ったチームにより、2イニング制の試合で
トーナメントをします。その優勝校に、深紅の大優勝旗を渡します」

こんな馬鹿なことをやっているのが、日本のプロ野球なのです。
CS擁護派がどんな理屈をつけようと、それだけははっきりしている。



PS、、、でもそんな私でも、セリーグのCSは気楽に楽しんでます。
     「盛り上がればいいんじゃない」という感じで。
     ということは、CSを容認するためには、
     野球を本気で愛するのをやめればいいのかもね。