イチロー 080731

最近 野球づいていますが、夏は野球の季節なので仕方ないですね。

イチローについて書かれた本を走り読み。
イチローと親しい義田貴士というスポーツジャーナリストが
書いた本。

すげえなと思ったところがあって、
イチローはランナーをおいた守備の時、(イチローは外野手)
ライナー性やフライ性のヒットが飛んで来ると、
最初は直接捕れるような動きをしていて、
打球が自分のところに届くギリギリになって 慌てて
ワンバウンドで捕球するような動きをすることがあるという。
(一見 判断が遅い、どんくさい動きに見える)

義田氏が「あれはなぜああいう動きになるの?」と質問した時の
イチローの答えがすごい。
「実は打った瞬間から、捕れない、ヒットになることはわかっている。
でもそういう動きをしてしまうと、ランナーが思い切って
走り出し、余分な塁を奪われる恐れがあるので、
ギリギリまでヒットになるという情報をランナーに悟られないために
わざとああいう動きをしているのだ」と。
つまり、一見 どんくさい動きが、実はとんでもない高度な
プレーなわけである。これは恐れ入りました。

昔 ホークスの秋山が、フェンスにダイレクトで当たる大飛球が
飛んで来ると、捕球できるふりをして、急にクルッと後を向いて
跳ね返った打球を処理するというプレーをよくやっていたが、
あれのもっと細かい版というところか。

その本には、イチローが年間200安打打つことにかける
すさまじい執念も書いてあった。
してみると、200安打ピンチの今、イチローは最高に
もがき苦しんでいることだろう。

正月のインタビュー番組で、イチローは昨シーズンの終盤に
打撃に関するある手ごたえをつかんだと話していたので、
今年はどんな活躍をするかと思っていたが、ここまでは不調。
イチローに思わぬ誤算があったのか?

今日も試合を途中まで観ていたが、内野安打と、
セーフティバントの安打を記録していた。
いよいよイチローがなりふりかまわず安打稼ぎに出始めたようだ。
(今月5日には、投手が投げてきた超スローボールにあえて
手を出して外野フライに凡退したりしてまだ余裕がみられた)
イチローの200安打への激闘は今一番の見ものと感じている。
天才といわれる男のぎりぎりの挑戦に注目していきたい。