今後ラストに向けて期待しているが、
大切なことは、克服すべき対象のレベル設定である。

たとえば勝野洋が演じている遥斗の父親。
世間的にはびこっている「面倒なことにかかわるな」という考え方を
このドラマにおいて代弁する人物だが、
この人物のレベルをあまり落としてはいけない。
世間の人がいかにも言いそうなことを言わせ続けなければいけない。
勝野は以前 遥斗にとって非常にヒドイことを言ったが、
ああいうことを平気で言うヒドイ人物として描くのでなく、
勝野を社会にごく普通にいる人物として描き、
視聴者が普段の生活で言っているようなことを勝野に言わせて、
そんな勝野に対して亜也が生き方を通してどんなメッセージを贈るのかを
見たい。
もう脚本はあがっているだろうが、今後はその点に注目して観ていくつもりだ。
要は「山田太一ばりに敵のレベル設定を高くしてそれを打ち破れ」
ということだ。