京都勢、68年ぶり頂点に

 

■決勝初の延長タイブレーク、関東第一あと一歩届かず

 

初の決勝タイブレークを制し、京都国際(京都)が初優勝―23日に決勝戦が行われ、京都国際が延長10回タイブレークの激闘の末に2-1で関東第一(東東京)を破って念願の初優勝を飾った。京都勢として68年ぶりに全国制覇を成し遂げて、深紅の大優勝旗を京都に持ち帰った。

 

関東第一は京都国際と9回までゼロ行進の投手戦を展開し、延長10回タイブレークで1点差まで追い込んだが、逆転は叶わず、あと一歩で初優勝を逃がした。東京勢として13年ぶりの頂点をめざしたが無念の敗戦となった。

 

決勝ダイジェスト

 

決勝戦は安定感のある投手陣を擁して、堅守で勝ち上がってきたチー同士の対決となった。京都国際の先発はエースの左腕中崎琉生投手、関東第一は背番号10の左腕畠中鉄心投手。両先発の投げ合いが続いて、いずれも得点を与えない投手戦となった。

京都国際は6回表、連続の内野安打などで一死2、3塁のチャンスをつくったが、三振を食らって得点ならず。関東第一は6回裏に畠中投手の打席で代打を送り、7回からエースの右腕坂井遼投手を投入した。

 

京都国際は9回表に安打や死球などで二死1、3塁の場面にしたが、またしても得点を奪えず。その裏に関東第一も2つの四死球などで二死満塁のサヨナラ場面をつくったものの、フライに打ち取られてタイブレークに突入した。

ゼロ行進で決勝初のタイブレーク

延長10回表、京都国際は9番・中崎投手の打席で今大会23イニング無失点を続けている2年生左腕の西村一毅投手を代打として登場させた。無死1、2塁からバントの構えからヒッティングに転じて安打を放ち、無死満塁にした。ここで1番金本祐伍外野手が四球を選んで押し出しの1点。さらに犠牲フライで加点して2点を奪った。

 

10回裏、関東第一も粘った。無死1、2塁から相手エラーもあって無死満塁にすると、代打の内野ゴロで1点を返す。さらに四球で一死満塁と逆転チャンスをつくったが、最後は10回から登板した西村投手に空振り三振に打ち取られて試合終了。

 

決勝初のタイブレークは京都国際が制した。先発した中崎投手は9回4安打無失点、西村投手との継投を成功させて初優勝に導いた。最後まで緊迫感のある見ごたえのある優勝戦だった。

 

三振に打ち取って初優勝した瞬間

小牧憲継監督(41)は、勝利後に「この大会では中崎、中村の2人の投手が成長して投げ切ってくれた。選手たちは甲子園に育ててもらってたくましくなった」と、その奮戦ぶりを讃えた。主将の藤本陽毅内野手は「ここに立っているのが夢みたい。みなさんに感謝したいです」と述べた。


今大会は新基準の低反発バットの採用で、本塁打は昨夏の23本から7本に激減。その影響もあってか、2点以内で試合が決まったロ―スコアの試合が13試合、また1点差の接戦試合も7試合あって、48試合のうち20試合、つまり4割強が「大接戦」の末に勝負がついた試合になった。

 

優勝戦の結果も今大会を象徴するかのように、2-1の「ロ―スコア」でしかも「1点差の接戦」で決着、2024年の夏の甲子園は守備力が武器になった大会でもあった。

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U18の高校代表18人が決まる

 

9月2日から台湾で行われる「第13回BFA U18アジア選手権」の侍ジャパンの高校代表18人が23日に発表され、優勝した京都国際からは左腕中崎琉生投手、準優勝の関東第一からは右腕坂井遼投手、熊谷俊乃介捕手の2人が選ばれた。

 

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