花壇の草花を眺めていて…

 

朝の目覚めの寂しい日がある

寂しさを抱きながら 床を離れ 口をすすぎ

髪をととのえる 

鏡の中に 遠い山に咲く花の姿を見る

朝霧の晴れ間を待つ 花の静けさ 花の心

ただ一度の出会いを忘れずに 姿を見せてくれる 山の花

花の心に支えられて 過ごす一日

(千日紅)

 学生時代、夢中になっていた詩集「野火」(高田敏子 主宰)を思い出しました。 

 

椅子は故郷の森林を夢見ている

若木の姿にかえって 葉をそよがせ

枝に小鳥を さえずらせている

人は椅子に座ると 優しい目になる

空の青さに気づき 遠い面影を追い

心の音楽に 耳をかたむける

 

 昔々、詩集「野火」から…というラジオの詩の朗読番組に聴き入っていたことがあります。

 懐かしい!「好奇心」とか「あの日風は葉桜を…」とかいう詩を暗唱したものでしたが、忘れました。