活字中毒である理由のひとつには、
「印刷物が好き」というのがあると思う。
それぞれの紙が持つ風合いや手触り、
g/㎡(厚さ)がもたらす印象の違い、
インクの香り(新しい本の匂いたまらん)、
その照りや滲み。
そういうものがとても好きだとハッキリ気付いたのは、
某大型書店で働いていた時のとある出会いがきっかけです。
本が好きで入社した私は、
将来の夢がミュージシャンというだけの理由で(そんな時代もありましたねぇ)、
芸術書コーナーに配属されました。
歴史的なものから現代美術までずらりと揃う美術書、
アート写真集、演技指南書、
大量の楽譜などに囲まれた最高の職場環境で、
私は「デザインのひきだし」という雑誌に出会います。
印刷・デザインに関する専門誌で、
特殊な加工サンプルなんかも付いていてとにかく楽しい。
指を滑らせただけで指紋が付きそうなピッカピカのホログラム紙や見たことない色のフィルム紙、
ヴィベールPというフカフカの紙、
表面は素朴なボール紙なのに裏側が寄木細工みたいになっているもの、
一文字見ただけで伝えたいことがわかるフォント、、
入荷のたびわくわくして手に取っていました。
とまあ何故そんなことを綴ったかというと、
今日行った約100人のブックカバー展で思い出したからです。
名前の通り約100人のイラストレーターがデザインしたブックカバーを展示した催しで、
紙質もインクも全部違って、
こだわりを感じるものでした。
作品は5枚500円(好きなもの5種)で購入することが出来ます。
私はこちらをチョイス。
手前は、リタ・ジェイことインコさんの作品。
かわいい。
持ち運びたいのに折り目つけたくないジレンマ。
31日(月)まで渋谷ロフトでやってますよ〜。