個人的な評価★★★★★★☆

客観的な価値★☆☆☆☆☆☆

 

 

変形や合体は男のロマンだと想ふ。

 

テレビマガジン20194月号の付録。

対象年齢は5歳以上です。

 

映画「バンブルビー」の公開直前に雑誌の特集付録としてついてきたものです。

トミカサイズながらワーゲンとしての形状も秀逸で変形までしてしまう優れものですが、これが雑誌のおまけというから驚きです。

海外で「エネルゴンイグナイターズシリーズ」として販売されたもののクリアバージョンということで、雑誌自体の値段が940円ですから、これは非常にコスパがよいですね。

 

もっとも私はネットフリマで本品のみ(何故か同じものの2個セットだった)の入手でしたが。

 

そういえば、クリアボディーにするとひっくり返した時の昆虫感が軽減されるという新しい発見もあります。

 

なお、表面から見たドア裏に見える反転文字は型番と「VETNAM」になります。

これは食品などの表示であればありえない場所と表記方法ですね。

 

ところで、景品表示法という法律がありまして、これによると景品(総付け景品)としてつけて良い物品の金額は本体が1000円以上であれば本体価格の20%まで、1000円以下であれば200円までとされています。

 

この雑誌は940円ですから200円まで良いということになりますが、これ(エネルゴンイグナイターズシリーズ)が200円以下であるとは考えづらいですね。


ちょっと前までは非売品に関しては原価で計算してよいことになっていましたのでなんとかなりそうですが、いつの間にかそれも実質的に販売された場合の金額で計算するように消費者庁の考え方が変更されております。

このあたりは法律というよりも消費者庁としての法律の運用方針や解釈によるものなのですが、これの海外での販売価格が為替レートで200円以下であることは考えづらいですし、国内で同様のものを販売した場合にも同じことが言えますから、もしかしたら今後はこういったおまけがついてくることは少なくなってくるかもしれませんね。


では、よく本屋などで見かける、雑誌にバックやアクセサリーを付録でつけているやつは何なんだ?

ということになりますが、あれは「付録ではなく,景品でもない物品」という非常にあいまいな扱いのもので、「編集に関連し,かつ,雑誌と一体として利用する教材その他これに類似する物品」という扱いになっているために景品ルールの枠外で放置されている物になります。

要するに文字ではないけれども記事や内容の一部であるということにしているわけですね。

昔よく親にだだこねて買ってもらった 「小学〇年生」なんかについていた工作キットみたいなものは完全にOKということですね。これは良い事です。

 

 

この「エネルゴンチャージバンブルビー」に関しては、趣旨が商業PR的なものなのは一目瞭然ですし、雑誌表紙に「ふろく」と書いているために変な言い逃れは不可能だと思いますが、今後業界内の過剰な付録競争が問題になってくるようなことがあれば、運用方針が変わり、新たに規制が厳しくなってこういった企画がどんどん難しくなってくるようなこともあるかもしれません。

 

近年、そういったタイプの規制強化で消滅したものとして、缶ジュースなどで「中身が見えないおまけ」がついていたものが出来なくなったということがありました。

これは2005年に公正取引委員会(今は権限は消費者庁に移管)が見解を変更しており「何が出るか分からない物なので総付景品ではなく一般懸賞品 」ということにしてしまったからです。ちなみに一般懸賞の場合には 「懸賞を提供する取引による売上予定総額の2%」となり、缶コーヒーだと全部におまけをつけるのであれば3円以下で製造しなければいけなくなりますね。

 

実はこのあおりを受けてビックリマンチョコは値上げを余儀なくされたそうです。私はどうでもいいですけど、ビックリマンカードを楽しんで集めていた人にはものすごく笑えない話でしょうね。

 

そんなわけで、かつては缶コーヒーのおまけ等には公表ラインナップ以外に「シークレット」なんてものがあったりして楽しめたものですが、今あるものは全部おまけの中身が見えるようになっていますね。

現状ではシークレットなんてできるわけありませんし、全種類あるいは欲しい物が最短で手に入るので、売る側としては販促効果大激減のつらい規制強化だったと思います。

そのせいで20年ぐらい前までは頻繁に見かけたミニカーなどの高原価なおまけがほぼなくなり悲しい限りですよ。とほほ。