個人的な評価★★★☆☆☆☆
客観的な価値★★★★★★☆
1967年発売の米澤玩具のDIAPETシリーズのフォルクスワーゲン。1/40という微妙なサイズ。
珠玉の一品である、が、シャープさはあるもののタイヤがなんだか小さくて全体的な造形がいまいち。水色っぽいメタリックカラーはなかなか落ち着いていて良い。
大盛屋のチェリカフェニックスのワーゲンの金型を流用・部分変更をして作成されたもので、ボンネットとトランクが開くように改造されている。
そこまでしてなぜドアは?と思う。
アンチモニー合金の製品に特有の金型を複数に分割して制作する方式は「たい焼き製法」と呼ばれ、マイナーチェンジや金型の流用などには適しているが、バリが出やすいという欠点があったために仕上げに手作業を要し、大量生産には不向きであったという。
アンチモニーやホワイトメタルといった材質は加工のしやすさからか昔のミニカーにはよく使われていたようだが、これは非常に重量感があり手に持った時の満足感を与えてくれる。今のミニカーにはあまりない良さがあるのだ。
しかし、含まれる鉛などは子供がペロペロなめると体に良くないので最近のミニカーに使われることは無い。
なお、大盛屋のチェリカフェニックスをお兄さんとするならば、弟のような関係になるダイヤモンドカーシリーズのワーゲンもあるが、そちらはさらに造形がおかしい。
だいぶ先になるが、1978年にオリジナルの金型で作られたG-106 VOLKSWAGEN 1302Sはミニカーとしても子供のおもちゃとしてもなかなかの傑作だと思う。




