こんにちは!




以前ブログにも書きましたが、

最近再び映画愛が再燃!

映画館のHPをチェックしちゃうのが日課です。笑




さっそく最近観た映画をご紹介します。




『大統領の執事の涙』

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歴史に忠実に、客観的に描かれています。

もちろん年代や職業、性別によって、

世界がどう見えていたのかに違いはありますが、

基本は教科書にも書いてあるようなことをベースに取り上げているので、

1950年代からのアメリカの黒人の歴史を学びたいという方には、おすすめです。




実際に1950年代からホワイトハウスで執事として働いた、

ユージ・アレン氏が主人公のモデルです。

主人公・セシルは7代の大統領のもとに仕えていました。

歴代の大統領の側にいたからこそ見えてくるアメリカの政治の最前線を

セシルの目を通して、観客も覗いているように感じられました。





物語の中核となるのは、

白人社会で白人に忠実に仕えることで信頼を勝ち取った主人公セシルと

白人と黒人は平等の権利を持つべきだと社会に訴え続けたセシルの息子ルイスの

関係です。




シット・イン運動など非暴力による抵抗を続けたルイスら、

若者の反政府運動は、

たくさんの犠牲を払いましたが、

その勇気によって、

アメリカは着実に変わっていったと思います。




映画冒頭のキング牧師の言葉、

「Darkness cannot drive out darkness.

Only light can do that.

(闇は 闇を追い払えない

 闇を払うのは光だけ)」

はとても印象的でした。




オバマ大統領の当選を見届けた翌年に

セシルのモデルとなったユージ・アレン氏が

90歳でその人生に幕を閉じたという事実は

とても感慨深く、

初の黒人大統領が誕生したことは

今まで人権を獲得するために戦った人々の夢や希望が

ようやく叶った歴史的勝利であったんだと

改めて感じました。




リー・ダニエル監督の以前の作品、

『プレシャス』もよかったら観てみてください。

何年か前に観ましたが、

過酷な現状の中でも

ささやかな希望を抱いて前を向こうとする少女を

どこまでも応援したくなるエンディングのシーンが

今でも胸に焼き付いています。






続いてはこちら。

『それでも夜は明ける』

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黒人監督が初めてアカデミー賞作品賞を受賞しましたね。



こちらも実話を基にした物語。



正直この映画を観るのには相当な覚悟が必要かなと思います。

尊い人間の命が、モノ同然に扱われ、簡単に奪われてしまう残虐なシーンが何度かあり、

悲しいというよりも怒りに満ちていきました。


人間ってここまでひどくなれるものかと、

恐ろしくもなりました。



しかし、だからこそこの歴史的な実話を多くの人が観るべき作品で、

アカデミー賞を受賞したことはとても意義のある快挙であったと思います。



劇中、綿を摘みながら歌われていた

黒人霊歌「Roll Jordan Roll 」がずっと耳に残っています。



話が少しずれますが、

過酷な労働の中、魂の叫びは歌になり、

作業中歌うことを許されていた農園ではたくさんの黒人霊歌が誕生しました。

それが何百年にも渡り受け継がれ、

今ではクラップやステップを踏んで歌うゴスペルにその要素が織り込まれています。







今日ご紹介した二つの映画は

どちらもアメリカにおける黒人の歴史が題材で、

それぞれ1850年代~、1950年代~と

リンカーンの奴隷解放宣言や
キング牧師がワシントンで演説をした時代が舞台となっています。


同時期に上演されているので
どのようなことがって“今”があるのか

歴史の流れを知るためにも

ぜひ二つとも観てほしい作品です。




長くなってしまいました(>_<)

読んでくださった方、

ありがとうございます!