前回に引き続き
2024年6月議会の一般質問
【大変革期。学校は、部活動は、どのように移り変わっていくのか】
の報告です。
【今回の報告】は
「部活動」について
部活動のありかた。
学校主体から地域移行へ。
部活動に関する費用について。
等を主体に掘り下げました。
<今回の主な内容>
・中学校にとっての部活動の立ち位置。
・教職員にとっての部活動の立ち位置。
・子どもたちの部活動に対する思いを
どのように感じ、受け止めているのか。
・部活動における教員以外の指導者の
現状と手当の状況、財源は。
・部活動費について。
・部活動の活動時間について。
・今後部活動は続けていくのか。
・地域クラブ活動と教職員のかかわり方について
等々・・・
今回も けっこうな長文ですので
興味があるところだけでも結構ですので
おつきあい宜しくお願い致します
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いま 劇的に変わる、変わらざるを得ないのが部活動である。
学校としての目線、教職員としての目線、保護者、地域の目線。
様々な視点から物事をとらえ、考え、
そして統合して取り組む必要が出てきた。
いづれにしても、その中心にあるのは子どもたちであるはず。
それぞれの立ち位置、視点を確認しながら、
どうすることが子どもたちにとって より良いのか。
今後の部活動について質問する。
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<質問14>
中学校にとっての部活動の立ち位置は。
<町からの答え>
生徒の自主的、自発的な参加により
行われる部活動についてては、
スポーツや文化、科学等に親しませ、
学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等、
学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものである。
また、部活動は、
教育課程外の学校教育活動となっているが、
学校教育の一環として、
教育課程との関連が図られるよう留意することが
大切だと捉えている。
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<質問15>
教職員にとっての部活動の立ち位置は。
<町からの答え>
基本的には教員一人一人が希望する部の顧問となり、
年間を通じて担当することになっている。
状況によっては、
複数の教員で1つの部を担当する場合もある。
顧問の教員は、
伊奈町立中学校に係る部活動の方針、
学校の部活動に係る活動方針等を踏まえ、
生徒の自主的、自発的な活動が行われるように
指導を行っている。
<質問16>
教職員は部活動指導をどのようにとらえているのか
<町からの答え>
教員の中には熱心に指導を行いたい者もいるし、
自身の家庭の事情等で指導をしたくてもできない者もいる。
また、競技等によっては、
本人の得意不得意もあるので、
指導に自信を持って行えない者もいる。
また、
部活動の指導自体を負担に感じている者もいる。
このように、
教員の部活動指導に対する考え方は様々であるが、
教員は学校の方針に基づき、
生徒のために献身的に部活動指導を行っている。
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<質問17>
子どもたちの部活動に対する思いを
どのように感じ、受け止めているのか
<町からの答え>
部活動に対しての意欲が高く、
具体的な目標を持って取り組んでいる生徒、
学業等との両立を図りながら取り組んでいる生徒、
部活動以外の事に興味、関心が高く、
所属している部活動に対して前向きになれずに取り組んでいる生徒など、
生徒一人一人に様々な思いがあると考えている。
各部活動においては、
生徒一人一人の部活動に対する思いに寄り添いながら、
活動の目標や計画を立て、活動している。
なお、
各中学校においては、
生徒は必ずしも部活動に加入しなければならないわけではなく、
様々な事情から部活動に所属をしていない生徒もいる。
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<ここまでの答弁を聞いた後に一言・・・>
部活動は、
教育課程外の学校教育活動という立ち位置の中で、
子供たちを育てようとする、成長させたいと思う
教員各位の献身的な思いで成り立っている、
そういったことなのかというふうに思う。
そういった教員の皆様の献身的な指導、活動に敬意を表する。
そういった状況の中で、
先生方の善意に頼るだけでなく、
地域の大人を中心に、部活動に理解を示し、
それぞれの部に対する技術や知識がある方に
指導をお願いする形が昨今取られ始め、
今後はその方向で進んでいくことに
なるのではないかというふうに思う。
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<質問18>
部活動における教員以外の指導者(県、町、そのほか)の
現状と手当の状況、財源は
<町からの答え>
令和6年度は、
部活動指導員が3名
部活動指導者が9名
各中学校の部活動指導に携わってもらっている。
「部活動指導員」は、
国・県の補助を受け、
町の会計年度任用職員として任用し、
指導した時間に応じて報酬を支払っている。
「部活動指導者」は、
年間30日を上限として、
指導した日数に応じて町が謝金を支払っている。
<質問19>
国・県からの補助も含め年間幾ら支払っていて、
そのうち町の負担は幾らになっているのか、
また、
人数を増やすことに伴い支払い額を増やすことはできるのか
<町からの答え/教育次長>
令和5年度は、
部活動指導員 3人に対して、
報酬等を約130万円を支払い、
そのうち町の負担は約60万円となっている。
部活動指導者 9人には、
謝金を約45万円を支払い、
全額町の負担となっている。
人数を増やし支払い額を増やすことについては、
個々の部活動指導員や部活動指導者の活用による効果を確認したり、
学校からの要望等を聞いたりするとともに、
国や県、町との調整が必要となる。
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支払い金額、人数を増やせるかどうかということは、
今後の部活動が維持できるか、
また、
地域移行がうまくいくためにも
前向きに取り組んでもらいたい。
<質問20>
部活動指導者は、年間30日を上限としているということだが
30日を超えて指導することはできないのか。
<町からの答え/教育次長>
部活動指導者として
30日を超えて指導することはできない。
指導を希望される指導者には、
各学校と相談の上、
ボランティアとして指導していることがあると聞いている。
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<質問21>
部活動に関する保護者の負担と町や学校等からの補助の状況は】
<町からの答え>
保護者の負担については
部活動費の集金がある。
集金方法、金額等については
部活動によって異なっている。
町からの補助については、
大会参加に関する負担金、傷害保険、
全国・関東大会参加補助金などがある。
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<質問22>
町立中学校の部活動費における
おおよその最頻値と最高額、近隣における状況は。
<町からの答え/教育次長>
今回の各中学校への調査によると、
令和6年度における最頻値については、
1人当たり年間約1,500円となっている。
最高額は、
1人当たり年間3万6,000円となっている。
近隣市では
各中学校の部活動費の把握は、
教育委員会では行っていないとのことであった。
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<質問23>
最高額の3万6,000円は
どういった部活で、どういったことに使われているのか
<町からの答え/教育次長>
該当の部活動は吹奏楽部である。
使途については、
楽器のレンタル費、コンクール参加費、
講師に対する謝礼などである。
これから外部指導員をお願いするようなことが増えると、
ますます部費が上がってくるのかなというふうに思う。
受益者負担といったような考え方で考えると
仕方がない部分もあるかと思うが、
部費が高いからやりたいことができなかったという、
そういったケースが少しでも減るように、
町のおかげで中学校のときにやりたいことができたと、
こういうふうに言ってもらえるように工夫をしてもらい、
また、
支援をお願いする。
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<質問24>
部活動の活動時間はどのようになっていくのか。
過去との比較は
<町からの答え>
伊奈町立中学校に係る部活動の方針では、
平日は週に1日以上の休養日を設定すること、
土日は少なくとも1日以上の休養日を設定することとしている。
長期休業中は、
週に2日以上の休養日を設けるとともに、
オフシーズンを設けることとしている。
1日の活動時間は、
原則、平日では2時間程度、
休業日は3時間程度となっている。
各中学校では、その方針を踏まえ、
適切な活動時間を設定しております。
令和5年6月に実施された部活動における実施状況調査においては、
令和元年6月と比べて、
平日の活動時間は平均19分短く、
休業日の活動時間は平均6分短くなっている。
今後も、
伊奈町立中学校に係る部活動の方針を踏まえ、
適切な活動時間を設定するよう、各学校に指導していく。
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今後の目標の一つである教職員が定時で帰れる環境をつくるためには、
部活動の時間を短くしないと成し遂げられない、
こういったことなのかなと感じている。
<質問25>
教職員が定時で帰るためには、
部活動の時間は何分程度にする必要があると考えるのか。
<町からの答え/教育長>
教職員が定時退勤するためには、
部活動の時間だけで解決することではないが、
部活動だけに焦点を当てて考えた場合、
最低でも勤務時間終了前に部活動を終了させなければならない。
具体的な活動時間については、
活動内容によっても異なるので、
各学校で適切に設定する必要があると捉えている。
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ここで、町内の中学校のプランを 1つ例を挙げさせてもらう。
先生方が子供たちとしっかりと向き合い、
そして休息をちゃんと取れて、準備をして、
よい授業ができるために定時で帰れるようにする。
そして、そういった中でも
できるだけ部活の時間を確保しようとして、
給食の準備の時間の短縮を図ったり、
清掃の回数を減らしたりと努力してくれた、
よく検討されたプランである。
これだけ努力してくれても、
部活動ができる日数がまず週に4日、
そしてその4日のうち、
部活の時間が
20分が1日、35分が2日、80分が1日、
これしか部活動が取れない状況となってくる。
そういったプランが出てきている。
先生方の本来の定時退勤に部活動の時間を合わせると、
こういった時間数になってくると思う。
ただ、この時間数だと、
平日は部活動はほぼできていない、
できないと言わざるを得ないかなと思う。
<質問26>
今後、部活動の活動時間はこのような形になっていくのか。
この時間数は適切な活動時間とは言わず、
短いと私は感じるが、町はどのように考えるか
<町からの答え/教育長>
部活動の活動時間は、
平日は2時間程度、
学校の休業日は3時間程度となっているが、
今後は議員から紹介のあったような
取組も出てくることは想定される。
部活動は、生徒の自主的、自発的な活動を通して、
それぞれ目指すものを達成していくものである。
限られた時間の中で、主体的に、
いかに合理的で効率的、効果的な活動を行うかが
大切になってくる。
また、
必要であれば、学校、家庭、地域、行政などが
連携、協働したり、役割分担をしたりすることも
必要になってくるかと考えている。
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<質問27>
今後、町立中学校は、部活動を続けていくのか
<町からの答え>
令和6年3月に
埼玉県地域クラブ活動推進計画が策定され、
部活動の地域クラブへの移行の必要性が示されている。
町にでも、
地域クラブ活動の整備、充実を図ることにより、
生徒に多様な活動機会を提供することを目指していく。
町の実態に即した地域クラブ活動を
段階的に整備、充実していく中で、
学校部活動も変化していくものと捉えている。
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これまでの議論を通して、
しっかりと部活動を行いたい生徒にとっても、
様々な生活環境や事情、思いを持つ教員にとっても、
地域クラブへの移行が一番現実的な形になるのかなというふうに思う。
そういった状況だが、
地域クラブへの移行はまだ少し時間がかかるかと思う。
そういった中で、
まず頼りにしたくなる、
頼りたくなるのは、
熱心に指導を行いたいと思ってくれている教員の皆様である。
<質問28>
教員は、地域クラブの指導員となることは可能なのか
<町からの答え/教育長>
「公立学校の教師等が地域クラブ活動に従事する場合の
兼職兼業についての手引き」によると、
兼職・兼業の手続きを行い、
町教育委員会の許可が得られれば可能である。
なお、勤務時間については、
教師等としての労働時間と
兼職・兼業先の労働時間を通算する必要があるとも示されており、
時間外在校等時間が
複数月80時間以内とならないことが見込まれる場合には、
兼職・兼業の許可を出さないこととするとある。
また、
教師の心身の健康の確保のため、
目安として時間外在校等時間と
地域団体における労働時間の通算が
45時間以内となることが望ましいとも示されている。
この手引きを踏まえ、
町内の教員の勤務状況等を見ますと、
学校職員の兼職・兼業による地域クラブへの従事は、
多くは望めないと考えている
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なかなか難しい見解が出てきて
早めに研究しなくてはならないが
まずは時間的な制約はあるが、
できないわけではない、そういったことが分かった。
その上で質問を行う。
<質問29>
地域クラブの指導員は、教員も含め、
指導料を得ることはできるのか。
その場合、
保護者が出す部費から支払うことができ、
上限等はないのか。
また、
町から補助を出す、国・県から補助をもらうことはできるのか。
<町からの答え/教育長>
報酬、受益者負担、補助金等、検討すべき多くの課題がある。
現在、町の教員の中には
地域クラブの指導員はいないが、
今後、部活動の地域連携・地域移行の取組の推進に当たって、
検討課題の一つとして受け止め、
課題解決に向け調査研究していく必要があると捉えている。
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こちらに関しても課題が多そうではあるが
今後子供たちが部活動を目いっぱい行うため、
地域移行にスムーズに移行していくためには
越えなくてはならないハードルだと思う。
ぜひとも課題解決に向け、先生方はもちろん、
地域も含めてみんなで取り組んでいきたい、もらいたいと思う。
<質問30>
今後、地域クラブへの移行が進むという前提の中で、
環境が整うまでは
現在の部活動の活動時間などの環境は維持されるという、
そういった考え方でよいか。
それとも、
地域クラブへの移行に先んじて、
部活動の短時間化を進めていくのか。
各学校において
教員の本来業務に取り組む時間を確保し、
教育の質の向上を目指して、
また生徒が自主的、自発的に参加し、
合理的で、かつ効率的、効果的に取り組むことを目指して、
活動時間の短時間化等、様々な取組が進められている。
町教育委員会としては、
今後の地域クラブ活動の整備充実を進めていく中で、
学校部活動の在り方につきいては、
生徒の意欲等も配慮しながら、引き続き検討していく。
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<質問31>
部活動の指導員への謝礼や、
高額となってしまう場合の部費への金銭的な支援、
地域クラブ活動への移行後の
町及び近隣施設の使用への優遇など、
子供たちの部活動に支援をしてもらいたいが支援してくれるのか。
<町からの答え/教育長>
指摘の諸課題については、
現在進めている
部活動の地域連携・地域移行の取組の中で
取り上げられている内容である。
今後、国や県の情報、先行地の実施状況、
町の実態などを基に検討を進めていくことになる。
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<部活動の質問の最後に・・・>
子供たちにとって、
部活動で過ごす時間はかけがえのない貴重な時間であり、
その経験と思い出は、
これから先の難しい時代を生き抜く上で
必ず役に立つと思う。
私自身、振り返ると、
中学校のとき、自由に思い切り、
そして費用負担も少なく部活動をやらせてもらえた
私たちのこの伊奈町に感謝している。
今の子供たちにも
部活動を目いっぱい楽しめる環境を
つくってあげられればと思う。
その先に愛郷心が芽生えて、
伊奈町に住み続けたい、
伊奈町で子供を育てたいと思えるようになると思う。
前向きにお願います。
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今回はこのあたりで・・・
次回は
「将来を担う子どもたちへの教育に しっかりと予算をかけてほしい」
といった主旨の話しです。
次回もお付き合い宜しくお願い致します。