9月議会の途中ですが

前回・6月議会の一般質問の報告を行わせて頂きます。

 

【大変革期。学校は、部活動は、どのように移り変わっていくのか】

 

今回の質問は、大きく分けると2つ

 

〇1つ目は

 学校での教育の指針となる「学習指導要領」。

 改訂され2020年から順次 運用が開始されています。

 コロナを経て、様々な環境が変化していくことと相まって

 「町の教育がどのように変化し、何を目指すのか」 質問しました。

 

 

〇2つ目は

 「部活動」について。

 

 ここ数年、そしてこれからの数年で

 非常に大きな動きとなるのではないかと思います。

 

 子どもたちのために何ができるのか

 どうすることが良いのか

 議論しました。

 

【今回の報告】は

1つ目の新学習指導要領についての質問を主に

報告を行います。

 

 

 

<今回の主な内容>

 

・新学習指導要領で町の教育はどのように変わったのか。

 

・新学習指導要領による成果、手応え。

 

・プログラミング教育や外国語教育などの事例、手応え。

 

・新たに進められている授業改善は、

 受験勉強に関係する部分にも取り組まれているのか。

 

・高校入試は、どの様に変わっていくのか。

 

・新たな取り組みに取り残されている子どもはいないか。

 

・今後、町の教育はどのように進んでいくのか。

 

 等々・・・

けっこうな長文ですので

興味があるところだけでも結構ですので

おつきあい宜しくお願い致します

 

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【はじめに・・・】

学校という場所は、

子どもたちが主役の子どもたちのための場所であり、

子どもたちの未来をつくる場所です。

 

学校での教育のベースとなる学習指導要領には、

子供たちに「生きる」力を育む という目標をベースに

 

学校で学んだことが子どもたちの生きる力となって、

明日に、そしてその先の人生につながってほしい。

 

これからの社会が,どんなに変化して予測困難な時代になっても,

自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,判断して行動し,

それぞれに思い描く幸せを実現してほしい。

そういった思いが込められています。

 

いまの子どもたちを取り巻く環境は、良いとか悪いとかではなく 

私たちの頃とは、ずいぶんと変わってきています。

 

生活環境の変化・多様化、グローバル化、

人工知能・AIを始めとした様々な技術の革新、そして、考え方の変化。

これらは、コロナ禍において、更に大きく変化しました。

 

そしてこれから先、今の子どもたちが大人になった時には、 

世の中のニーズや働く環境もさらに変わっていることでしょう。

 

そういった様々な変化に伴い

教育の完成形、目指すべき到達点も変わってきていますし、

変わらないといけないはずです。

 

普段何気なく使う言葉。子どもは宝である。

今回の一般質問では、変わり続ける社会の中で、

宝である子どもたちを育てる環境がどのように変わってきていて、

そして、どのように変わっていくべきなのか、

私たち大人は、何ができるのか

 

質問を通して議論していきたいと思います。

 

 

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学校での教育の指針となる「学習指導要領」。

 

これまで大切にされてきた、

子どもたちに「生きる力」を育むということをベースに

 

今回の改訂では、

社会の変化を見据え新たな学びへと進化を目指す。

【生きる力 学びの、その先へ】ということがテーマになっている。

 

小学校では2020年から、中学校では2021年から運用が

スタートした新学習指導要領について質問する。

 

<質問1>

新学習指導要領で町の教育はどのように変わったのか。

 

<町からの答え>

新学習指導要領への移行については、

小学校では令和2年度から、

中学校では令和3年度から行われている。

 

 新学習指導要領では、

主体的・対話的で深い学びの視点に立った学習方法における

授業改善が求められている。

 

各学校では、

新学習指導要領の趣旨を踏まえて授業改善に努めている。

 

具体的には、児童・生徒が問題意識や目的意識を持って、

見通しを持って自ら解決していったり、

グループワークなど他者や友達等と交流したり、

ICTを活用するなどして

 

互いに考えを深め、学び合い、高め合い、知識を獲得したり、

新たな見方・考え方をつくり出したりする学びを進めている。

 

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<質問2>

 

【2.新学習指導要領による成果、手応えは。】

 

 

<町からの答え>

 

学校現場では、主体的・対話的で深い学びを意識した

授業改善が進んでいる。

 

例えば、総合的な学習の時間においては、

児童・生徒が各教科等における見方・考え方を総合的に活用したり、

広範な事象を多様な角度から捉えたりして

探究的に学ぶ機会が増えている。

 

また、ICTの活用が推進され、

デジタルツールやオンライン教材の活用が増え、

児童・生徒の情報リテラシーやデジタルスキルが向上している。

 

さらに、児童・生徒が自らの問題を発見し、

課題や問題の解決に取り組み、

自らの意見や考えを表現する機会が増えている。

 

 これらのことは、

新学習指導要領の理念や方針が

各小・中学校に浸透し始め、実践も見られており、

徐々に成果、手応えを感じている。

 

 

 

 

 

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 質問1、2の答弁では、

どのように学ぶのかということで、

主体的・対話的で深い学びについて多く触れらた。

これらについて掘り下げる前に、

答弁で触れられなかった

 

<質問3>

新学習指導要領における何を学ぶのかの部分、

 

プログラミング教育や外国語教育、道徳教育、主権者教育、

消費者教育、特別支援教育など、

これらにおいて取り組んでいる

事例、成果、手応えを幾つか具体的にあげてほしい

 

<町からの答え/教育長>

 

「プログラミング教育」では、

ICT端末を活用し、アプリ教材を使用するなどして

論理的思考力を身につけ、

自分が意図する動きを実現するために、

必要な指示を論理的に考えていく

プログラミング的思考が育ってきている。

 

「外国語教育」では、

小学校3年生から新たに外国語活動を行い、

小学校5年生から外国語科が導入された。

 

これに伴い、

小学校3、4年生では

英語に慣れ親しむことを重視した活動を行い、

クイズ、歌、ダンスなどを通じて

楽しみながら英語に触れる会が増えてきている。

 

 小学校5、6年生の英語の授業は、

2年間で約140時間となる。

 

その中には、

従来の中学1年生の学習内容も含まれており、

活用頻度の高い連語や慣用表現など、

より実践的な英語の学習も行われ、

小学校と中学校の英語の授業がよりつながりを持ってきている。

 

「道徳教育」では、

これまでの「道徳の時間」が

新たに「特別の教科道徳」と位置づけられることになり、

 

答えが1つではない道徳的な課題を、

児童・生徒一人一人が

自分自身の問題として捉え、向き合い、

「考え、議論する道徳」の授業が展開されるようになってきている。

 

 このほかにも、新学習指導要領の理念や方針に基づき、

これからの時代に生きるための力を身につけられるよう取り組んでいる

 

 

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今の答弁にもあるように、

この新学習指導要領の改訂では、

教員にとっても大きな変化だと思う。

 

この大きな変化に対応するためには、

教員も指導方法など新たな学び、研究が必要だと思う。

 

<質問4>

(教員に対する)十分な学び、研究が行われ、

しっかりと児童・生徒に指導できているのか。

 

 

<町からの答え/教育長>

新学習指導要領の改訂において、

その実施の際には国や県の説明、研修会などが行われ、

各学校においてその伝達による研修会が行われている。

現在でも、各年次研修や研究発表会など、学ぶ機会もある。

 

また、毎年の学校訪問の際にも、

県や町の指導主事などから指導を受ける機会がある。

 

 町では、第2期教育振興基本計画において、

学び続ける教師の育成を目指しており、

また教員の働き方改革の目標として、

教育の質の向上を目指している。

 

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<答弁を聞いた後に・・・>

 通常の授業、指導もある中、忙しい中

しっかりと指導方法を学んでくれていていることで

少し安心した。

 

また、学び続ける教師の育成、

教育の質の向上を目指してくれているということで、

とても頼もしく思っている。

引き続きよろしくお願い申し上げる。

 

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 変化が激しく正解のないと言われている

これからの社会を自立的に生き抜く力を身につけるための教育、

極めて重要な教育方針だと思う。

 

一方で、現実に目を向けると、

高校受験、中学受験といった進路のための勉強を修めなくてはならない

ということも大きな目標になってくるはず。

 

<質問5>

 

主体的・対話的で深い学びをベースにして

進められ取り組まれている授業は、

受験勉強に関係する部分にも取り組まれているのか。

 

 

<町からの答え/教育長>

現在の学習指導要領の改訂に当たっては、

入試改革も含めて進められていると捉えている。

 

主体的・対話的で深い学びの実現を目指した授業改善は、

まさに受験に向けた勉強と一体であると捉えている。

 

教師は日々の授業の改善に努め、

児童・生徒は、その授業に主体的に取り組むことを

一層大切にするよう努めていく。

 

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入試改革は、まだこれから変化していくのではないのかなと思う。

動向に注意してもらい、

受験勉強のほうも成果が出せるようお願いする。

 

<質問6>

新学習指導要領で新たに取り組まれている

主体的・対話的で深い学びを取り入れた授業は、

年間どの程度の時間となっているのか。

 

 

<町からの答え/教育長>

年間の時数による決まりはない。

全ての教科や特別の教科道徳、総合的な学習の時間や特別活動において、

効果的な取組を目指して日々実践に取り組んでいる。

 

 例えば、

主体的な学びでは、

児童・生徒が学ぶことに興味や関心を持ち、

毎時間見通しを持って粘り強く取り組むことや、

毎時間の終わりに自らの学習をまとめ、

振り返り、次の学習に生かす取り組みを行っている。

 

 対話的な学びでは、

あらかじめ個人で考えたことを意見交換したり議論したりすることで、

新たな考え方に気がついたり、自分の考えをより妥当なものとしたりする

取組を行っている。

 

 深い学びでは、

習得・活用・探究という学びの過程の中で、

各教科の特質に応じた見方・考え方を働かせながら、

知識を相互に関連づけてより深く理解したり、

情報を精査して考えを形成したり、

問題を見いだして解決策を考えたり、

思いや考えを基に創造したりする取組を行っている。

 

 これらの取組を通して、

生きて働く知識・技能の習得、

これからの時代に必要な資質、能力の育成など進めているところであり、

県公立高校を中心とした入試改革と一体となっていると捉えている。

 

 なお、「主体的・対話的で深い学び」という言葉は、

今回の学習指導要領の改訂において使われているものだが、

そのような学び方はこれまでも、

それこそ私が教員の頃でも、

児童・生徒の学び方、学ばせ方としても

大切にしてきたことであり、

決して全く新しいものが登場したというわけではない。

 

 

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入試改革の話が出てきた。

 

<質問7>

高校入試はどのように変わってきていて、

これからどのように変わっていくのか。

 

<町からの答え/教育長>

現在の高校入試については、

中学校における平素の学習を重んじ、

中学校学習指導要領に基づいて出題されている。

 

具体的には、

「基礎的な知識及び技能をみる問題とともに、

知識・技能を活用して課題を解決するために必要な

思考力、判断力、表現力等の能力をみる問題の出題」

となっている。

まさに、日々の授業を大切にした取組が重要であるということになる。

 

 今後、令和9年度からは、

引き続き学力検査が行われるとともに、

 

全受験生が自己評価資料を提出し、

それに基づく面接が行われることになる。

 

生きて働く知識や思考力・判断力・表現力等やコミュニケーション力、

さらに学びに向かう力や人間性等、

総合的に評価されることになると捉えている。

 

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<答弁を聞いた後に・・・>

令和9年度から新たな試みが始まるというこだ。

伊奈町の子どもたちにとっても初めてのこととなる。

しっかりと情報収集してもらい、

対応策を練って指導してもらえるようお願いする。

 

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変化している過渡期である今、一番の心配こと。

<質問8>

 新たな取り組みに取り残されている子どもはいないか

 

 

<町からの答え/教育長>

 

新学習指導要領に基づく指導では、

誰一人取り残されないという考え方で進めているので、

新たな取組を推進していくことで、

この問題の解決に近づいていくものと考えている。

 

まだ取組は半ばであり、

人的・物的な環境など整っていないこともあるので、

今後も改善へ向けて取り組んでいく。

 

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「誰一人取り残されない」

とても難しいことだが、

とても重要で貴重な思いである。

ぜひとも取り組み続けてほしいと思う。

 

 そういった中で、新学習指導要領による授業の改革は、

よい方向に進む児童・生徒も多くいるのかもしれないが、

 

グループワークなどの交流しながら

学び合い、高め合いながら学びを進めることを苦手とする、

1人で黙々と勉強したいという児童・生徒にとっては、

この改革が合わない、苦痛だ、そういった児童・生徒も一定数いるかと思う。

 

特に過渡期である今は、

慎重に進め、子供たちに目を配り、丁寧にフォローし、

状況によってはその子供たちが精神的な苦痛を負わないような環境、

しっかりと安心して学べる環境をつくる必要もあると思う。

 

<質問9>

 

主体的・対話的で深い学びを取り入れた授業を

苦手とする児童・生徒をどの程度認識しているのか、

 

 

<町からの答え/教育長>

これまで教師 主導の学習内容を教えるという授業が見られたため、

その場合、児童・生徒の中には受け身になってしまう者もおり、

主体的、協働的に学ぶ方法は苦手とする傾向が見られる。

 

また、自己表現することや友達とコミュニケーションを図ることなどを

苦手とする者も見られる。

 

さらに、考えたり判断したりすることを苦手とする者も見られる。

 

このような児童・生徒が一定数存在していると認識しております。

 

 

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<質問10>

苦手としている児童・生徒へのフォローはどのように行っているのか

 

<町からの答え/教育長>

苦手としている児童・生徒は一定数いるが、

主体的・対話的で深い学びで育まれる資質・能力は、

これからの社会を生きていく上で重要であるので、

一人一人に寄り添いながら進めていく。

 

 例えば、

その児童・生徒の特性や学習進度、学習到達度等に応じ、

指導方法や教材、学習時間、学習活動などを柔軟にするとともに、

 

教師の言葉かけなどの関わり方など、

まさに個に応じた指導を展開しているところだ。

 

 さらには、主体的・対話的で深い学びの実現が図られたときには、

このような授業は多くの児童・生徒にとって

楽しく、分かる授業に結びつくわけで、

教師の意識改革と授業改善を一層進めるよう努めていく。

 

 

 

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<答弁の後に・・・>

一人一人寄り添いながら進めてくれる、

個に応じた指導を展開してくれているということで少し安心した。

 

 主体的・対話的で深い学びが定着すれば、

苦手とする子供も減ってくると思う。

それまでの間は特に気をかけてもらい、

苦手な子も伸ばしてあげられるよう指導をお願いする。

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<質問11>

人的・物的な環境などが整っていないという答弁があった。

どのような環境に整備していきたいと考えているのか

 

<町からの答え/教育長>

 

教師が一人一人の児童・生徒に十分に関われるようにするために、

人的・物的な環境の整備が必要だ。

 

それは、児童・生徒に対して生きる力を育むための学習指導や、

児童・生徒の自己実現を支えるための生徒指導に

教師がさらに専念できるようにする

人的・物的な環境の整備をしていきたいと考えている。

 

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<答弁を聞いた後に・・・>

先生方が一人一人の児童・生徒に十分に関われる環境整備

ということなんだと思う。

 

本当にそのとおりだと思う。

 

そのためには、スクールサポートスタッフといったスタッフも

必要になってくるということなのかなと思う。

また後で関連して質問していきたいと思う。

 

次の質問に移る。

 

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<質問12>

今後、町の教育はどのように進んでいくのか

 

 

<町からの答え>

変化が激しく正解のないと言われている

これからの社会を自立的に生き抜いていくために、

 

子供たちが様々な変化に立ち向かい、向き合い、

他者と協働して課題を解決していくことや、

様々な情報を見極めていく力が必要となる。

 

そのために、児童・生徒が自分で問いを持ったり、

問題解決をしたり、友達と高め合ったり、

自分の考えを深めたり表現したりしていく

主体的・対話的で深い学びを進めていく。

 

 新学習指導要領により、

学校では多くの変革が進んでいる。

 

これにより、児童・生徒の学び方や

教師の指導方法に変化が生じている。

 

現在進めている「第3期伊奈町教育振興基本計画」の策定において、

 

国の「第4期教育振興基本計画」の2つのコンセプトである

「持続可能な社会の創り手の育成」と

「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」

の考え方を導入して計画を作成している。

 

それに基づき基本目標を策定し、具体的な施策を立て、

町の教育を推進していく。

 

 

 

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<質問13>

「持続可能な社会の創り手の育成」

「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」

という2つのコンセプトを導入して作成している町の計画では、

 

町の教育をどのような方向に推進させ、

どのような児童・生徒に育てていこうと考えているのか。

分かりやすく教えてほしい。

 

<町からの答え/教育長>

この2つコンセプトは、

現在の児童・生徒が社会で活躍する

2040年以降を見据えたものである。

 

児童・生徒が主体となって、

これからの社会を持続可能なものとしてつくっていくということ、

 

そして児童・生徒も、

地域や社会も、皆互いに、現在及び将来にわたって

幸せを感じ、豊かに生きていくということ、

このようなことを目指し、教育を展開していこうというものである。

 

 

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今回はこのあたりで・・・

 

次回は

大きな変革となるであろう

「中学校の部活動」についての質問の報告を行います。

 

おつきあい 宜しくお願い致します。