みなさん、こんばんは。
日本維新の会 衆議院議員 うえにし小百合です。

政治の局面を扱う週末のテレビ番組の殆どがそうであったように、
「特定秘密保護法案」の攻防が激化してきました。

原案は本当に酷いものであり、
その粗雑さには開いた口を閉じることができない程でした。
原案のままでは誰が名付けたのかまでは存知ませんが、
“21世紀の治安維持法”とあだ名されても
仕方ないものだったと思います。

しかし、どこの国でも防衛や外交の特定秘密を
守る強固な法体系はありますし、
それがない日本は“スパイ天国”と
皮肉られるくらい機密情報が外国へ筒抜けになり、
国が脅かされる危機もなかった訳ではありません。

とはいうものの、政府案(原案)では
特定機密のカテゴリーが際限なく拡大する危険を
はらんでおり報道の自由や国民の知る権利という、
日本国憲法制定で初めて国民が勝ち取ることができた
基本中の基本である基本的人権の侵害に
つながりかねないことは火を見るより明らかです。
また時の政府や政権に不都合な情報を
隠匿する根拠にされる危険も十分にありました。

そこで日本維新の会は自民・公明両党と修正協議をし、
以下の5点の成果を得ました。
①特定機密の範囲拡大に歯止めをかけた
②その指定権限を有する行政機関を限定した
③特定機密を原則公開とし、保管と公開を義務付けた
④スパイ活動とは何たるかを条文で規定し、処罰対象とさせた
⑤特定機密の指定などについて独立のチェック機関の創設をさせた

マスコミは維新の要求が全てそのままの形で
修正案に飲み込まれた訳ではないので、
維新が与党に丸呑みされたように報道する社もありますが、
それは適確性を大いに欠いていると思います。
政府原案の悪しき点を大幅に修正させている点は
内外から評価されているところでありますし
私も100点満点にはまだまだ届かないものの、
及第点には達したと思っています。
しかし、未だ国民の大多数にご理解やご賛同を
頂けるまでにこの法案が到達していないことも感じております。

ただ、報道や国会内の雰囲気では、
与党は明日福島県内で地方公聴会を開いたあと、
委員会採決・本会議に緊急上程して
衆議院通過をさせることを目論んでいる様子です。

しかし、修正協議はオープンな場での議論ではありませんし、
委員会審議がこれまで殆どされていないのに、
衆参共に議席が圧倒的多数であることにものを言わせて、
数の力で強硬に時期尚早な採決に
持ち込む与党の暴挙を許す訳にはいきません。
誰の目から見ても重要法案なのですから、
しっかりと審議を重ねる必要がございます。

私共日本維新の会は責任野党として
国民の皆様の為になることに
粉骨砕身一生懸命頑張ってまいります。