軽快な文章。豊かさの中で育ち、身に付けた感覚。
親英的な家庭で育ったが、兄の三吉に誘われて、パリでみた名優の芝居のフランス語に感動したことが人生を変えたと書いている。
1950年にモードの勉強に貨物船で55日かけフランスに渡り、森有正からサガンの『悲しみよ、こんにちは』を訳してみないかと手渡されたそうだ。
サルトル、ボーヴォワールとの親交。ファッション、家具等について。
服の色については日本では地味派手をよく聞くが、それは和服の感覚で、洋服の場合は何色が似合うかを基本にしたらいいと

私が習ったフランス人の女の先生は日本の男はどうして、あんな悲しい色の服を着ているのと言っていた。
それはともかく、本自体が豊かさを醸し出している。読むと豊かさの雰囲気にひたれる。結構でした。