6月に、銀座の展示会に行ってきました!

グラフィックデザイナーの佐藤卓さんの展示会です。

デザインとはなんぞやというのを考えたかったので、何かを学べるかなと思いました。
障がい者アート活動でも活かせるかなと思いまして。


なんと、無料の展示でした!
そして、若い人達が結構沢山見に来ていました!






明治おいしい牛乳とか、
ロッテのキシリトールガムなど、
様々な日用品のデザインも手掛けています。



重要だと思ったところに、赤線引いてみた↑


デザインは、間をチューニングする様な感覚で、間を適切に繫ぐこと。
(ここでいう間とは、依頼者のメーカー側と、商品を購入する消費者のことでしょうかね)

自分というスタイルを前面に押し出す芸術家とはまた違った仕事ですねビックリマーク
結構気を使うお仕事かもしれませんね。



『紙の化石』


紙の層を重ねて立体を作るマシンで創った、作品です。




本から色々な形が飛び出しています。




摩訶不思議な世界ですね。
影と光が生まれて、立体的アートに。


↑接近してみると、
ちゃんと紙が一枚一枚重なって、立体になっているのがよく分かります。



『ひらがな立体』



テクノロジーの進化で失われつつある、紙の質感を、新しい方法で取り戻せないか?
というメッセージが込められているらしい。

展示会場の絶妙な光の加減により、
木枠の中のひらがな立体が、面白く浮かび上がっています。




インパクトのある作品ですね。
ひらかなの音が聞こえてきそうな。。。


↑これもよく見ると、
紙一枚一枚の層が重なって、作り上げています。



銀座グラフィックギャラリーの会場は、
割と小さいですが、階が分かれていて、
意外と見ごたえはありました。


土地柄?なのか、デザイン展だからか、若者が多いです。






↑銃の形の進化?
物の形は、自由自在なのだ。
(これも、紙の層の立体からなる)

物事を簡略化することも、複雑化することも、自由自在。



『円盤(MILK)』



デザインしたパッケージを、断裁し、
円盤状に貼ったもの。




デザイン→生産→消費→廃棄→リサイクル…
の循環と地球環境を結びつけた様な作品。



↑円盤には、粉砕されたミルクパッケージが。


デザインと、消費生活は密接につながっているのですね。



『MILK』


デザインの成立→デザインの解剖→デザインの作品化へと、
デザインしたものから、更にアートを生み出す。
(デザインを極めた者にしか分からない感覚の境地にいらっしゃるようです)




壁一面に、おいしい牛乳のアートが!
そして、巨大な牛乳パックの角が飛び出している。。



〜さて、地下の階へ進む〜


地下は、佐藤卓さんがデザイン制作で携わった商品や品物などが、展示してあります。





デザインの制作は、
時として地域と交流をはかり、
その中で時間をかけて作られていくようです。

特に、『自分の作品をつくろうとしない
というのが心に響きました。







ブランディングは、理念に基づき、
商品デザイン、ウェブ広告などが、
一つの世界になるように調整する。

なるほど、世界観を統一することも大切






プリーツプリーズというファッションブランドの、カタログ、ショッパー、ポスター制作に携わったようです。

服という概念から飛び出し、
プリーツプリーズの布を使って様々な形を表現する。
※プリーツブリーズの布は、プリーツのかかった特殊な布





それが、和菓子や、チョコレートペーストなどに擬態するという、斬新な視覚表現!





梅の花や、猫の背中や、パプリカ…などなども。

その様な発想が、面白く素晴らしいですね!

様々なものに擬態することで、
プリーツブリーズの製品特徴と可能性を
表現している。






デザインとは、気遣いです。

この一言に、デザインの仕事が集約されているようですね。



おなじみの『S&B』スパイス&ハーブ

↑少し見えづらいですが、大切なことが書いてあります。

『パッケージデザインは、
人との距離によって届く情報が刻々と変化するということを理解する必要があります。』

遠くから見た時→鍵穴のシルエット
近づいて見た時→植物の絵(ボタニカルアート)
手にとって見た時→更に細かい部分が見える
家で並べてみた時→カラフルで楽しい視覚

調味料をデザインするだけで、
この様に沢山の角度から考え、デザインを生み出しているのですね。。。!



※シズル感とは、みずみずしさや美味しさの事

「美味しそうな感じ」にして、唾液を誘発するデザインにする。
けっしてオシャレなデザインではないが、こういうデザインのほうが、生活の至るところに根付いているわけですね。




こうしてみると、スーパーマーケットは、
デザインの宝庫ではないでしょうか(笑)



『ZENB』


世界ブランドなので、
価値観や食の違いを考慮しながら、
デザインを模索する。

濃厚な素材の美味しさが味わえる様です。




デザイナーは、そういった、商品の特徴などを理解し、体感し、イメージしてから、デザイン作りが始まるのでしょう。

深いグリーンが、本物志向の食品イメージにぴったりですね。



余談ですが、私は長年、販売をしていました。

販売も、商品の事を調べつくしたり、自分が実際体験してみたりして、商品の良さや可能性を感じていないと、お客様に正しくおすすめする事が出来ません。

『デザイン』と『販売』は意外と似ているかもしれません。なぜなら、間をとりもつお仕事だからです。

なんつってw



『明治おいしい牛乳』


新鮮さを保つこと、パッケージに資源を使うこと、美味しさを追求すること、資源として再利用すること…その全てがデザインなのです。




おいしい牛乳が世に出てきた時、
ちょっとインパクトがあったのを覚えています。しかも、値段が少し高いw

商品名もですが、デザインもなんだか新しい感じを受けました。

他の牛乳とは一味違う!というのを、表現したかったのではないでしょうか?(推測だけど)


ナチュラルテイスト製法で、酸素を追い出し、搾りたての様な味わいが楽しめる商品です。



その他のデザインも、
どんどん紹介していきましょう。



『日本酒』


『デザイン感(オシャレ)』と『美味しそう』を両立させるのは難しいようです。

筆文字を使って日本酒っぽさを出しつつ、出来る限りモダンに仕上げる。




うむ、モダンさと、日本酒の美味しさも表していますね。



『地域の物産』


その土地に根付いたデザインを考え、
地域の魅力的なデザインを表現する。

田舎の良さ、垢抜けていない感も大切である。



干し芋や、サバ缶は、少し懐かしい感じもありますね。

高級みかんブランド『貴賓(きひん)』のデザインは、シンプルながら新しさを感じます。

よく見ると、貴賓の漢字の中に、カタカナで『キヒン』と入っています。読みやすさと、一工夫が感じられます。

極甘、薄皮というワードもオシャレにはめ込み、漢字とカナ全体が1つのデザインの様に見えます。



みかん貴賓は、佐藤卓さんがブランド立ち上げに携わったものです。



『生活消耗用品』


売り場でどう映るか、家ではインテリアに馴染むかを考え、デザインする。

デザインは常に、正反対の要求のバランスを考え、人々の意見を参考にしながら、間の着地点を見つける事が大切



売り場では、競合メーカーと並ぶわけですから、そこからどう手にとってもらうかも、大事なのかな。


『日用品』〜お香と手帳〜


手帳などのデザインにおいては、
不特定多数の価値観の焦点をどこに当てるか。

デザイナーは、客観的視線で、絶妙にチューニングしていく仕事でもある。



お香のデザインは、
一つ一つ煙の立ち方が違うのが、とてもオシャレですね。
色合いも、日本の色彩を使っている様に感じます。


『ラベルシール』

種類の違い等を分かりやすく、
店頭で積み重ねた時、遠くから見た時などを考慮してデザインする。

多くの情報を削ぎ落とすことだけがデザインなのではなく、整理整頓するのも、デザインの手法である。


私達が無意識に売り場で種類などを選ぶ際、分かりやすくデザインが誘導してくれているのですね。。!



『香水』

ブランドの伝統と革新、大胆さと繊細さの両立。相反するものを両立させる着地点に、シンプルでモダンなデザインに。

そして、目では見えない香りをデザインで可視化する。



『本』
※ディレクションとは、監督・管理

この本は、何を伝えたいのか、どんな感じの本にしたいのかを理解する。
そして、著者とデザイナーのいい関係を築く事も大切。



『飲み物』

飲み物のパッケージは、段々とゴミ資源が減っていく様に進化していくでしょう。



『子供向けグッズ』



『ガム』

キシリトールガムは、虫歯を防ぐ役割もあるため、「デンタル」を意識したデザインに。
※歯のかみ合わせ面を単純化したデザインになっていますね。

お菓子には、見て楽しめる要素をデザインに取り込む。



『ウイスキー』

かなりシンプルなデザインですね。
書いてあるとおり、
・デザインを控えめにする事で瓶を再利用しやすくする
・インテリアの一部になるために、存在感を消す
というデザインになっています。

ウイスキーの色が綺麗に映えるデザインですね。



『サプリメントと保存食』

ブランド感と機能的なデザイン。



こちらは、
東京2020年オリンピックのアートポスター↓

『五輪の雲』


飛行機雲の様な軌跡をたどっていくと、
輪っかが中におさまる様なデザインですね!

形が単純化されていて、見やすいですね。



佐藤卓展、
沢山のパッケージデザインなどが見れて、
解説が読みやすく分かりやすかったです。

この様なデザインは、『間』を取りもつ大切な役割を持っているのですね。
そして色んな角度から、どう見えるかを考える客観的視点も大切なんですね!


私も、障がい者アート活動において、
デザインの企業案件などがまたあれば、
学んだことを思い出して、チャレンジしてみようニコニコ



銀座グラフィックギャラリー


帰りの銀座の町並み。


夜になると更に華やぐのでしょうか?


さすが銀座!
夜のクラブや飲み屋の看板がずらりと!

かの有名な、クラブnanaeも見かけましたね。


夕方の時刻、綺麗なクラブ?のお姉さんが、出勤でしょうか。




普段見ない町並みも、人々も、興味深かったです。(綺麗な女性がとにかく多い。デュフフ)


銀座は意外と、とても小さな個展ギャラリーが、いくつかあるのです!
また時間ある時に、回ってみたいな〜。


1つ、寄ってみました。




なんだか、入り口にインパクトある作品があって、気になってしまった。




手前が立体作品、背景は絵となっています。

夕日の光が座席にも射し、
電車がまるで進んでいるかの様ですね。




座席も、女子高生も、
立体感が増すように、明暗のオレンジグラデーションで丁寧に塗られています。

それが、立体をさらに立体的に見せていますね。




つり革の影が窓に移っています。
隣に座りたくなる、臨場感ですね。


こちらは、焚き火。




電気の光は一切使っていません。
焚き火が明るく地面や人物などを照らしています。
これも、立体と平面に明暗のグラデーションを丁寧に塗ることで、明かりと影を作っています。

立体が作る本物の影と、立体を塗って作る視覚的な影を合わせることで、より浮かび上がる。

そんな製法なのでしょう。


こちら、遊園地の女の子。




女の子は立体作品です。

背景のイルミネーションが映えますね。


アーティストはこちら↓


何気ない日常風景を、光を演出し、ドラマティックに表現する。

海外での個展経験もあり。


気になる方は、チェックしてみてね!






☆☆☆☆☆☆おまけのミニ話☆☆☆☆☆☆

〜最近の私〜



ちわ。

最近は、もう一匹のおかっぱ頭のおばあちゃんの面倒を見に行っています。(ΦωΦ)


このおばあちゃん、風邪の持病があり、あと腎臓病かもしれないので、風邪が悪化しないようにしつつ、食欲低下を防ぐ様にしています。


(写真は載せませんよ。猫の安全のために。)



私のことに関しては、

いかんせん、、調子はだいぶ落ち着いてきたものの、創作するまでの生命力が少ないです。


なのでしばらくは、行ってきた所のブログとか書こうかなと思う。

(絵画展と、猫カフェと、写真展です)


出かけてないと、具合が悪くなるという感じです(笑)なので、ブログを外で書いたりしています。



もう少し生命力が復活したら、

やりたいことに書いた内容を少しずつ着手していこうと思う。


(予定よりだいぶ遅れてますがねぇ。。。)



創作するパワーって、

結構エネルギーがいるねぇ。




では、また〜猫しっぽ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫からだ猫あたまながっw