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よく見ると縦に割れてるのがわかります。
ほんとうはクズ豆なんて呼びたくはないのですが、焙煎後にこのようなお豆は取り除いています。
味に変わりはない範囲なので、
自己消費します(*^^*)
今回のは、
深煎りの焙煎後、ブレンド工程の攪拌時にパキっと割れてしまったもの。
ハンドピック時に、目の粗い「ふるい」で落としますが、欠点豆とは違い味に差し支えないので、
ちゃんと美味しく飲めます。
深煎りがベースのこのブレンド、
中細挽きで湯温はやや低めがおすすめ!
シアワセ~
お店によっては、
「ハンドピックしたお豆はすべて捨てます!」と、早朝から時間をかけ欠点豆をハンドピックし、生豆の量は減るけれど、綺麗な形のコーヒー豆だけの販売をしてる所も目立ちます。
たしかに
腐敗やカビ、未成熟、発育不良、虫食い…など、欠点豆と呼ばれ、コーヒーにした時に味に悪影響が出るお豆は取り除かなくてはいけません。
でも、形が少々いびつだったり、小さかったりするお豆まで悪物扱いするのって…どうなんでしょうか?
整った美人、ハンサムなお豆さんだけが美味しそうですか?^^;
一定の品質を保った生豆を入手できていれば、あまりハンドピックに時間をかけなくても、欠点豆は見あたらないんですよ…
コーヒー豆も農作物、
日本人特有の、見栄えの良い野菜だけチヤホヤされる感じ?と少しダブってしまうのは私だけでしょうか。
日本ではコーヒーは育ちません。
コーヒー豆って想像以上に手間やいくつもの工程をかけて作られます。グリーンビーンズと呼ばれる白い生豆になるまでは。
それを想うと簡単には捨てられませんっっ。
私がこの仕事に携わり始めの頃、
従業員さんが豆をバサーッと床に散乱してしまった時に、一粒も残さず拾えと、父がめちゃめちゃ怒る姿がありました。その時は、居合わせた私までいたたまれなくなって、そこまでムキにならなくても…と思った記憶があります。
父の父である先代が始めた生豆の卸。
戦争の頃は、コーヒー豆が一時入らずダイズを煎ってコーヒーにしたこともあるのだそうです。
そんなことさえ思い出すと、
やっぱり一粒のお豆も捨てられませんね~。
だから、
割れちゃった豆もお客様にはお出しできない良くない豆も、必ず消費します。
「今日のコーヒーちょっと美味しくないかもっ^^;」って言いながら。
欠点のあるお豆さえ他のお豆さん達でカバーして、繋がりあって最高に美味しいコーヒーになってほしいな。
そこを目指すのが「焙煎」という仕事の究極のステージかもしれません!