皆さん、こんにちは!
今回はシマトネリコについてお話したいと思います。
シマトネリコは、和風・洋風のお庭どちらにも合い、
小さくツヤのある美しい葉と、風になびく軽やかな樹姿が魅力的で
お手入れも楽なところがシンボルツリーとして人気の植物です。
シンボルツリーとして植えられているシマトネリコ
まずはそんなシマトネリコの特徴を紹介します!
◇シマトネリコの特徴
シマトネリコは沖縄に自生する半常緑樹で、
温暖な気候の土地では常緑樹ですが、寒さの厳しい地方では落葉します。
樹高は放っておくと10メートル以上になり、
羽状複葉(うじょうふくよう)という、
枝元から枝先まで連続して2枚1組で生える葉が特徴です。
また、雄と雌の木があり、雌の木は5月下旬~7月上旬に
香りのある白い小さな花をたくさん咲かせます。
シマトネリコの花
そして、雌の木には実がなり、長い間枝についているので、
遠目に見ると花が咲き続けているように見えます。
シマトネリコの実
シマの名の通り沖縄などの暖地が原産なので
寒さにやや弱いですが、病害虫に強い性質があり、
庭木や大きな鉢に植えて屋外で育てられることが多いです。
また、幹がまっすぐに伸び、場所を横にとらないので、
造園や狭い場所にも植えることができます。
街路樹にする場合は、幹が1本の「単幹仕立て」がほとんどですが、
お庭に植える場合は、細い幹が数本立ち並ぶ「株立ち仕立て」の方が
柔らかく自然な感じで人気があります。
そんなシマトネリコ、この名前はどのようについたのでしょうか?
◇名前の由来
シマトネリコの「シマ」は沖縄諸島のことを表しており、
「トネリコ」という名前の由来には2つの説があります。
1つは昔、トネリコの枝や樹皮につくカイガラムシが分泌する
白蝋(とねり)を練って敷居に塗ると戸の滑りがよくなることから、
戸塗り木(トヌリキ)がなまったという説です。
もう1つは、樹皮を煮詰めて粘り気のある状態にし、
墨に混ぜて練ったものを共練り濃(トモネリコ)と呼び、
それがなまったという説です。
では、健やかに生長するために大事な剪定についてご説明します。
◇シマトネリコの剪定
シマトネリコは生長が早く高木になるので、
そのまま大きくしたい場合は剪定せずに自然の樹形でも良いですが、
高くしたくない場合は定期的に剪定が必要です。
剪定は真夏と真冬を避け、6~7月、9~12月、2~3月に行いましょう。
初夏に花が咲くので、花を咲かせたい場合は開花前の剪定は避けるようにします。
剪定を行う際、まずは家や周りの風景、他の植物とのバランスも考えて、
木全体のシルエットをどんなふうにしたいかイメージします。
一般的には、全体の形が長楕円形になるように剪定することが多いです。
そして、上へ伸びた枝を切って高さを抑え、
他に伸びすぎた邪魔な枝があれば切り取りましょう。
一般的なお庭なら、高さは自分で剪定できるように
2~3m程度に抑えるのがおすすめですよ。
◇その他のお手入れ
シマトネリコはもともと病気や害虫に強い樹木ですが、
剪定した枝の切り口から菌が侵入すると病気になってしまったり
ハダニやイモムシが付いて枯れてしまうこともあります。
その対策としては、剪定後に切り口へ癒合剤を塗って菌の侵入を防ぎ、
ハダニやイモムシなどの害虫を見つけたら早めに消毒することが大事です。
また、ハダニは水に弱いので、霧吹きなどで
定期的に葉っぱに水を吹きかけておくことが予防になります。
爽やかな葉、花、実で1年中楽しませてくれるシマトネリコ。
植えたらきっとお庭を明るくしてくれますよ!