最後に姿を拝めた名古屋での卒業セレモニー、あれからもう2年。ブルーのドレスにデコ出しスタイル、あの日の芽実さんは、史上最高に綺麗で、大人っぽくて。ああ、これから卒業して別の道へ進んでいくのだなと、その姿を見て少しだけ前を向けそうな気がした。

 

ただ、そこで語られた卒業の理由は悲痛なもので、とても受け入れ難かった。きっと芽実さんも辛かっただろうし、それはオタクの方も…少なくとも僕は、やるせない気持ちでいっぱいになった。

 

 

 

今年の4月頃、ひらがな時代の楽曲やら初期日向坂の楽曲やらのフルサイズMVが復活してからというもの、芽実ロスが更に加速した。芽実さんが居るMVを恒常的に見続けたから、むしろ居ないことに違和感を覚える。君話、JOYFUL LOVE、ときめき草、キュン...その辺ばかり見るようになって、ドレミ以降のMVを見なくなってしまった。紛れもなく芽実さんは最強のアイドルで、やはり今でも卒業は受け入れられていない。

 

 

 

もし、高3の冬、柿崎芽実さんの配信を見なかったら、ひらがなけやきのオタクになっていなかったかもしれない。柿崎・高瀬のペア配信を見なかったら、高瀬推しじゃなかったかもしれない。全てたらればの話に過ぎないが、柿崎芽実さんが居なかったら、今ほど僕の人生は明るくないと思う。

どこかで芽実さんに感謝を伝えたかったし、握手会だってそのうち行こうと考えていた。でも、それは今じゃなくてもいいと、高瀬の握手券積むので精一杯だからと、あの頃は軽視していた。だって芽実さん1期生じゃ最年少だし。卒業なんて遠い先のことだと思うじゃん。

だから、つまりは、卒業が辛いんじゃなくて、もう何も伝えられなくなってしまったことが辛い。ただ儚く、遠い存在のまま消えていった。でも、それでこそアイドルなのか、平手様然り、芽実さん然り。

 

 

 

2年も経って、いい加減に前を向けよと自問しつつも、それもどこか違う気がしている。言わば、震災なんかがあった日にそれを悼むのと同じで、戒めとして芽実さんのことは忘れたくない。それはオタクである以上、忘れてはならない教訓。

 

 

 

 

推しは推せるうちに推せ