土木用語のメモ【河川編⑤】参考:河川砂防技術基準

河川護岸
【護岸の種類と護岸設計の基本】
(1)護岸の種類
護岸は設置箇所と機能によって3種類に分けられ、高水敷の洗掘防止と低水路の保護をする低水護岸、堤防法面と河岸を保護する高水護岸及び高水護岸で低水部を含めて設置されている堤防護岸がある。
(2)護岸設計の基本
護岸は、水制などの構造物や高水敷と一体となって、低水護岸や堤防を高水位以下の水位の流水の浸食作用から保護するための構造物である。また、低水護岸のように水際部に設置する護岸は、水際部が生物の多様な生息環境であることから、十分に自然環境を考慮した構造とすることを基本として設計する。

【護岸の構造】
護岸は、法覆工、基礎工(法留工)、及び根固工によって構成され、その他、すりつけ工、小口工、天端工、天端保護工などがある。基礎工は、地盤が良好な場合は直接基礎とし、軟弱地盤では杭または矢板が用いられる。
護岸の表面が平滑だと、流速が大きくなり基礎部洗堀や土砂の吸出しが生じやすくなるので、表面には適切な凹凸をつけることが必要である。