響香ちゃん、ちょっと話があるんだけど…

 

 

私そろそろ…

 

 

あれ?いない?

 

 

またーー!!

 

 

だから道で寝ちゃダメだって!

 

 

ほら、家に帰ってから寝るよ! 起きて!

 

 

 

あ、

 

また会った…

 

 

グーグー

 

お前も道で寝るんかい!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ!

 

 

 

あああああ!!!

 

 

 

もしかして…

 

 

 

どこ行くの?婦人さん!

 

 

 

 

 

 

はあ、はあ、はあ、はあ!

 

 

 

 

 

 

いる!

 

 

この人も!

 

 

あの人も!

 

 

まだ居る!!

 

 

 

 

居るんだよ!

 

響香ちゃんも!

 

私も!

 

 

それがどうかしたの?

 

 

 

分かったよ!

 

分かったんだよ、その意味が!!

 

 

 

 

あいつ、自分自身も気付いてないけど、私たちと一緒に居たいんだよ。

 

だから私たちはいつまでたっても消えないの。

 

消そうとして、みんな変に風変わりにはなったけど、やっぱり消せないんだよ。

 

それが今の私たち。

 

前の時のうえさんは、ただ自暴自棄になって刑務所やゲームに逃げてたけど、

この世界では違う!!

 

あいつは逃げるんじゃなくて、

別の生き方を作りあげようとしている。

 

大喜利ライフの次に選んだのがゲームライフなんだよ!!

 

その象徴が、このサイバー都市!!

 

だけど!!

 

ゲーム大会で優勝したって、結果出したって、

 

それでも、私たちが消えてない!

 

それが答えだよ。

 

ゲームではダメなんだよ、それよりも、まだ私たちなんだよ!!

 

あいつ、間違いに気づけてない。

 

あいつの本心は、私たちと居続けたいんだよ。

 

戻してあげなきゃ!!

 

 

 

それに…

 

思い出した、私!

 

『婦人の勝手に㋡ッコミ表彰式』はこれからもやるんです!

 

限られたメンバーなんだから、いなくなってもらっては困ります!

 

盛り上がるのはこれからなんだから!

 

大会エントリー者の離脱は…

 

この北乃桃色婦人が絶対に許しませんっ!!

 

 

 

婦人さん、元気になった!!その意気だよ!!

 

 

 

でも、でも、婦人さん…

 

どうやって?

 

 

 

 

そう…

 

問題はそこなのよ。

 

どうやったら戻せるの?

 

何をしたらうえさんに届くのか…

 

 

 

 

 

婦人さん…

 

 

 

 

私も気付いた…

 

 

 

え?

 

 

 

私も協力できるかも知れない…

 

 

 

婦人さんにお礼がしたい。私も協力していい?

 

 

 

もちろん!!

 

 

 

…でも、何を?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はあ、はあ、はあ、はあ!

 

 

これはきっと、私に課せられた、大一番の大喜利お題。

 

あれから、私の大喜利脳をフルに使って考えた。

 

1つしか回答は思い浮かばなかった。

 

たった1つ…

 

でも、

 

これならきっと大丈夫…

 

…って、信じたい。

 

うえさんの為だけど…

 

自分の為でもある…

 

絶対に笑顔で終らせたい、終わらせなきゃいけない…

 

それが今。

 

きっと大丈夫。

 

自分を信じるのよ…

 

あなたは、

 

 

 

 

 

―――北乃桃色婦人なんだから。