今日の文化放送『なな→きゅう』エンディングでお伝えしました通り、3月末で番組が終了することとなりました。
今朝みなさまに自分の口から初めてお伝えしたことにより、ようやく3月に向けて実感がわいてきたところです。
放送中からたくさんのメッセージをいただきました。
Twitter、Instagram、ブログ、LINE…
こうしてブログを書き始めた今もリスナーさんやお世話になっているみなさまからたくさんのご連絡をいただき、驚いているのと同時に、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。
局アナ時代を含め、番組の終わりには何度も立ち会ってきました。
どの番組を担当するときも「いつか終わりは来るものだ」と覚悟を持って取り組んでまいりました。
担当していた番組やコーナーが終わるたびに、何度涙を流したかわかりません。
そんな中でも、『なな→きゅう』は私にとって特別でした。
少し長くなりますが、お付き合いください。
今回番組終了決定からお知らせするまでの経緯をかなり詳しくお話ししました。
番組プロデューサーも「リスナーのみなさんに伝えてください!」とのことでしたので、改めてこちらでも書きます。
番組終了が告げられたのは、11月12日。
木曜日の放送終わりのことでした。
その数日前、「制作部長から上田さんに話があるそうです」とプロデューサーから連絡が来たときに、胸がザワザワしました。
「どうかいい知らせでありますように」と祈りながら、当日会議室に向かいました。
放送時間の延長の話も何度か上がっていた中での急な出来事に動揺しました。
真っ白い会議室の中で、体の力が入らなくなったのに、なぜか頭の中は猛スピードでいろんなことを考え始める私…
人間の身体って不思議ですよね。
その帰り道に、気分を落ち着かせようと行きつけのコーヒーショップに寄ったところ、まさかの閉店。
アメリカーノが美味しくて大好きなお店っだったのに…!
番組終了と重なって、本当に切ない気持ちになりました。
当たり前はこうして当たり前じゃなくなるのか…と。
朝を迎えるたびに「夢だったらいいのに…」と何度思ったことか。
朝起きて、現実なんだと確認して、文化放送に向かう日が続きました。
当初は12月中旬での発表となる予定で進んでいたのですが、局側から何度か「やっぱり待ってください」と言われ、2ヶ月経ってようやく今日みなさまにお伝えすることができました。
「なな→きゅうが終わることになりました」
この言葉を聞いた瞬間、3つのことが浮かんできました。
リスナーさんのこと。
出演者・スタッフのみなさんのこと。
そして、自分の進退についてです。
リスナーのみなさんに何て伝えよう…
この日からずっとそのことばかりを考えて過ごしてきました。
私のことを知ってくださっている方はおわかりかと思いますが、私、嘘をつくのが下手なので…。笑
気づかれないように必死でした。
いろいろと考えましたが、とにかく私にできることはいつも通りでいること。
そして、”終わることを目指す”のではなく、今まで通り”より楽しい放送を目指す”ことを改めて誓いました。
いつも応援してくださっていたリスナーのみなさん。
このようなお知らせをすることになり、本当にごめんなさい。
突然のことで驚いた方もいらっしゃったと思います。
公開生放送もイベントも、その他できなかったことばかり…
去年はコロナの影響で文化放送のイベント「浜祭」も中止になっていたので、また来年…と今年みなさまに会えるものだと思っていました。
果たせない約束がたくさんあり、悔しさと申し訳ない気持ちでいっぱいです。
そして、出演者・スタッフのみなさん。
完全に私の力不足です。
本当にごめんなさい。
プロデューサーと私のみが番組を終了することを知っている状態で、しばらく放送していました。
自分の気持ちが整理できていない状態かつ誰にも言えない中で放送で話すことはこんなにも苦しいことなのかと。
「次はどんな企画をやろうか!?」と話し合うスタッフさんたちの姿に申し訳なさを感じるのと同時に、勇気づけられていたのも事実です。
スタッフのみなさんも、プロデューサーと私と同じようにとても驚いていました。
スタッフさんたちと番組終了について話せるようになったとき、あることを確認しました。
”終わることを目指す”のではなく、今まで通り”より楽しい放送を目指す”こと。
これが本当にうれしかった!
試行錯誤しながら一緒に番組を作ってきたスタッフのみなさんと同じ思いを共有できていることがうれしくて、よりやることが明確になりました。
ただ、放送内でもお話しした通り、今日のパートナーである今浪隆博さん以外の出演者のみなさんとは終了についてお話しできていません。
明日からみなさんとどんな話をするのか、ドキドキしています。
局アナ時代の実績も大してない。
技術がなければ、華もない私がこうして自分の番組を持たせていただいたことは奇跡に近いことだと思っています。
私の芸能活動においてこれ以上のことはないと思い、番組開始から「番組が終わるときは自分の芸能活動を終えるときだ」と思ってきました。
それぐらい『なな→きゅう』は私にとって大切なものでした。
芸能界を引退することを決意し、周囲の方に少しずつその意向を伝えるための準備と就職活動を始めました。
その中で、日本テレビのある先輩からこんな言葉をかけられました。
「目の前にあるなくなるものよりも、未来にあるものを大切にして。まりえちゃんなら絶対に大丈夫だから、辞めるなんて言わないで」と。
その先輩は局アナ時代にある番組でご一緒していたプロデューサーで、アナウンサーとして未熟な私を温かく見守り、応援してくれていた方でした。
番組の終わりにも何度も立ち会ったことがあるという先輩からのこの言葉は私の胸に刺さりました。
この言葉の意味を深く考え、芸能活動を続けるという決断をするに至りました。
この2ヶ月、自分が何をやりたいのか、何が好きなのか、向き合ってきました。
下手くそだけど、私は喋ることが大好きで、喋りたいんだということに気づきました。
ラジオが大好きで、ずっとラジオでしゃべること、自分の番組を持つことが夢でした。
ラジオのキャリアはまだ3年半ほどと短く、未熟ではありますが、私はこれからもラジオの世界で生きていきたいと思っています。
ラジオの魅力を本当の意味で気づかせてくれたのはリスナーのみなさんです。
終わるものに付き合うことは、辛く切ないことだと思います。
でも、もう一度お伝えしますが、私たちは終わることを目指して番組を続けていません。
最後の日を目指すのではなく、今まで通りより楽しい時間をお届けしていきます!
どうかみなさんの力を貸してください。
実は、今朝の放送は、番組放送初日と同じくらい緊張しました。
家を出る瞬間から番組が終わるまで、ずっとドキドキしていました。
大切なことをお伝えする日だからと、いつも以上に服装も悩みました。
黒や白などの落ち着いたトーンの服にするか、襟付きの服にするか…
結果的に選んだのは、オレンジのタートルネックのニットでした。
悲しいお知らせをすることではなく、みなさんともっと楽しい時間を過ごしていきたいという気持ちを伝えたくて、なな→きゅうカラーの鮮やかなオレンジにしました。
絶対に泣かないと決めていたのにちょっとだけ涙が出てしまったことは見逃してね。
長くなりましたが、今伝えたいことは全部書きました。
まとまりのない文章を読んでくださって、ありがとうございました。
明日からも変わらず、どうぞお付き合いください。
朝7時、ラジオの前で会いましょう!
上田まりえ