さて、七緒八くん、初舞台への稽古が始まります。
ただ台詞を言えばいいのではない。
歌舞伎座のお客様に聞こえる大きな声で(マイクなし)、
感情も表現することも求められます。
稽古では、蚊の鳴くような声に
父・勘九郎さんの檄が…。

「まだ無理だったんじゃないか」
そんな心配を父は抱きながら、本番初日。
お祖母様から
「たくさんのお客様が来ているの。
ちゃんとやってくれなきゃダメなの。
じゃないとお父様、おじいちゃまにも恥ずかしい。
一生懸命やってちょうだい!」
と檄。

普通の発表会なら、当日は、
「思いっきりやればいいよ、楽しんで!」
なんて言うのでしょうが、
そうはいかないのです。
(繰り返しますが、3歳ですよ…)
同じ年頃の息子がいるので、
この辺から涙出そうになります
そして本番。

大きな声で、無事、勤めました!
楽屋に戻り、父にご挨拶して
お母様(元女優 前田愛さん)に駆け寄ります。
第一声、
「おおきいこえだった?」
(上手にできたか、心配なんだね)

みなさんなら、自分のお子さんなら
このあと何て言いますか?
母「おおきい声でしたよ。
もっと大きい声でるかな?」
七「出る!」
母「出るんだったらやってよ!」
(約3秒、じっと見つめる←本気)

そしてそのあとの優しい笑顔。

歌舞伎役者として、しかも中村屋の名跡を
継ぐには、これからもっともっと
厳しい修行を何十年としていかなければなりません。
きっと普通の家庭なら、
大緊張の大舞台を無事終えたら、
「とっても良くできてたよ!
明日もがんばろうね!」
で十分かもしれません。
ただ褒めて、抱き締めてあげるだけなら
どんなに楽か…。
(号泣)
でも、もっともっと精進していかなければならない、
今に満足せず常に上を目指さなければならない
そんなことを知っているからこその、
母や祖母からの檄だと思います。
このあとも1ヶ月、公演は続きましたが、
翌日の七緒八くんは、
みんながびっくりするくらい、
大きな声を出したそうです。
そんな七緒八くん、
歌舞伎の台詞や振りを覚えたとき、
その成果を一番に見せたい人…
それはやっぱり、
お母さん
だそうです。
母子の絆がしっかりしているからこそ、
ここぞ、というとき力も出せるし
厳しいことを言われても
それを力に変えられるのでしょうね。
前田愛さん、お若くってとても綺麗です。
(実は、はみだし刑事というドラマに出ていた時から好きでした。)
素敵なお母さん…だけじゃない、
将来の一流の歌舞伎役者を育てるための
覚悟を感じました!














