徐々に練習にも慣れ始め、先輩たちとも仲良くなってきた頃に聞いた話によると、班長は中学生になったと同時にバスケット部に入ったらしい。
憧れが無くなったショックはあったが、その人のおかげで野球に巡り合えたのだから、そういう意味では班長に感謝だ。
チームでは、4年生以下というまとまりで練習していたぼくたち。
時折先輩たちの試合に出させてもらうようにもなった。
交代要因だったと思うのだが、初めての試合でドキドキしないわけがなかった。
初めて試合用ユニフォームに袖を通しているのだから。
朝から気分はワクワクもしていたことだろう。
まだまともに練習をしたとは到底思えなかったのだが、ぼくはグランドに立っていた。
ただ立っているので精一杯だったのである。
それくらいワクワクとドキドキが入り混じっていて、頭の中がごちゃごちゃしていたのは覚えている。
そんな思いを抱えて、試合で初めて守ったポジション、それはセカンドだった。
当時ジャイアンツにいた仁志選手。
その人と同じポジションだと思ったのは覚えている。
プロ野球選手の真似をしろとはよく言われた。
ぼくは真似をしてみたが、真似してることすら周りにはわからなかったことだろう。
いいのだ。
ああいうのは自己満足なのだ。
初試合は何をするわけもなく、ただただ練習したことをしたという感じだったが、紛れもなくぼくが野球の試合をした初めての日となったわけだ。
班長、ぼくは試合にでましたよ。
ありがとう、班長。
もっと練習してチームの主力になる!
一方その頃、学校の方ではふたりの転校生がやってきていた。
悠介
アトリエ・ダンカンプロデュース
青春音楽活劇 「詭弁・走れメロス」
劇場・期間 プレビュー公演:KAAT神奈川芸術劇場大スタジオ 2012年12月27日(木)、28日(金)
東京公演:銀座博品館劇場 2013年1月4日(金)~17日(木)
地方公演あり
http://www.duncan.co.jp/web/stage/melos/
【ご予約フォームアドレス】11月1日18時まで!
http://481engine.com/rsrv/webform.php?sh=2&d=941a5e82aa