伝統工芸という名の呪縛!?
先日、SNS(ツイッター)を見ていたら伊勢型紙の仕事をしている方が興味深いツイートをしていました。
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「伝統工芸」っていうレッテルは技術の進化を禁止すること。
伊勢型紙は、複数枚型は効率悪いから、紗張りができ、同じ模様を彫るために道具ができ、効率を重視して技術の進化をさせ、世の中に合わせた。
けど伝統工芸になると技法、材料は昔のままでと言われて、、、
まぁ死ねって言われてるのと一緒。
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このツイートはとても僕の心に刺さりました。
と言うのも、今週頭に愛媛県は今治市にある今治タオル工場へ産地研修に行った時に同じような事を感じたからです。
今治のタオル工場は高速機械織り機を駆使して時代のニーズに合った新しいタオルを作り続けていました。
でも昔は今治タオルも手織り機で織っていた時代もあるんですよね。 それが自動織機になり、そして今では大きな機械織り機へと変化してきているんです。
今治のそんな姿を間近に見ていたら伝統的な技法や素材を用いて制作しなければいけない伝統工芸って一体何なんだろうか??という疑問が湧いてきました。
上田紬はたて糸、よこ糸共に絹で織られた絹織物です。
絹は絹の良さがあるのですが、基本的に水洗いが出来ないというウィークポイントがあり素材的に浴衣やハンカチなどには適していません。
でも時々、上田紬の浴衣やハンカチのお問い合わせを頂く事もあり、その度に「上田紬は素材が絹で、浴衣(ハンカチ)にするには適していないので作っていないんです。」とお答えしています。
ニーズがあるのに作れないってちょっと変な話ですよね。
でもそれが伝統なのだから守っていく為には仕方ない事、なのかもしれません。
ただ、伝統を守っても継続出来なければ伝統自体が途絶えてしまいます。
伝統工芸の仕事に携わる方の中で、このようないわゆる伝統工芸の呪縛に囚われながら試行錯誤してモノづくりをしている方が結構いるのではないでしょうか!?
現段階での僕の考えは伝統工芸という枠組みは守りながら上田という産地に根付いた新しい魅力を上田紬に付加していく事ですね。
そういう事を継続していった先に伝統工芸でしか出来ない事が見つかる! かもしれないと思っています
写真は愛媛県の松山市にある道後温泉で食べたおしるこwith抹茶アイス。
激甘でした
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