(斉藤 達也君)

上田市公共施設マネジメント基本方針には、当初より、全職員を対象にした基本方針の研修により、当市が置かれている厳しい状況を周知し、今後の取組に向けた認識を共有することで、職員の意識改革を図るとありますが、実際にその意識変革はどこまで図られたでしょうか。

 公共施設マネジメントで先進的な取組を行っている岡山県倉敷市では、市の所有する公共施設について、その緊急度や施設の重要度等から施設の修繕の優先度を全て見える化しています。その中心的な役割を担ってきた職員さんにお話をお聞きしたところ、そもそものきっかけは、市内の公共施設のうちどの施設がその緊急性や重要性、そして財政に与える影響等から判断して最も優先して手を入れなければならない施設なのか、誰一人として答えられる人がいなかった。その状況に危機感を覚えたというお話がありました。

 その後、同市では、建築技師の職員さんを中心に全施設の点検を行い、向こう40年間の長期修繕計画や、さらには人件費等を含む個別の施設カルテを充実し、上田市でいうところの行政管理課や財政課、財産活用課、そして建築技師のいる都市建設部の関係各課、さらには政策企画課、総務課等から成る部局横断的な組織をつくり、市の財政にコミットできる、市の財政に責任を取れる公共施設マネジメント体制を築いています。

 公共施設の利活用については、7月に産業水道委員会で視察した茨城県笠間市の「ETOWA KASAMA」等の事例もそうですが、公共施設を、例えば普通財産にして民間に貸し出し、その民間がリノベーションをして、稼ぐインフラとして生まれ変わらせるような、そういった公民連携の事例も多数あります。それらについては、また次回以降の一般質問で取り上げることにしますが、ここでは公共施設マネジメントの推進体制について伺います。

 1点目として、公共施設マネジメント基本方針には、今後の取組に当たり、職員の意識改革を図るとされているが、今後具体的にどのような研修を通じて職員の意識改革を図るか。

 2点目として、公共施設等総合管理計画を着実に進めていくためには、行政管理課だけでなく、プロジェクトチームなどによる部局横断的な取組が必要と考えるが、見解はどうか。

 

総務部長(倉島 弘一君)

 それでは、ご質問に答弁いたします。公共施設マネジメントの取組に当たりましては、職員が市の公共施設の現状や基本方針に定める今後の取組を理解し、担当する業務に生かしていくことが重要であると考えております。これまでも基本方針の概要や施設の適切な維持管理のための日常点検のポイントなどの研修を行ってまいりましたが、本年度につきましては、総務省及び地方公共団体金融機構が行う地方公共団体の経営・財務マネジメント強化事業を活用し、公共施設マネジメントに精通した実務経験者を講師に迎えて、施設を所管する職員を対象に研修会の開催を予定しております。

 また、行政管理課をはじめとする関係部署の職員が先進自治体の事例研究や外部団体が行う講座、研修会に参加し、そこで得た知識を全職員に周知して、全ての職員が公共施設の総量縮減、長寿命化に取り組む意識の醸成を促す取組を進めてまいりたいと考えております。

 次に、公共施設マネジメントの推進体制についてでございますが、施設整備を行う担当部署においては、既存施設の統廃合や集約化・複合化等を検討し、財政部においては、固定資産台帳に施設情報を集約・蓄積して全体把握を行い、政策企画部においては、施設整備を行う担当部署と集約化・複合化等の調整を行って実施計画に反映させ、公共施設マネジメントを担当する総務部については、基本方針との整合性に係る全体調整を行うこととしております。

 現在においても、部局横断的に取り組んでいるところではございますが、改めて推進体制における関係部署の役割を再度整理・確認した上で、公共施設マネジメントに係る取組を着実に進めてまいりたいと、このように考えております。

 以上でございます。

 

※写真は産業水道委員会で視察に行った公共施設の再生事例ETOWA KASAMA