光として生まれ愛されてきた大好きなあなたへ

 「  どこ いってたんですか!?   」

   こぼれるほどの笑顔で
   うれしそうに 寄ってくる

   高等部3年生のクラスの男の子


 「  職員室で お仕事してた  だけだよ 」



 「  そうなんですか? 
       ぼく、お休みなのかと思って 
       心配しちゃいましたよ!   」

   口をとがらせて 
   ちょっと怒った様子で 話す彼
   
   ひげは はえてきているのに

   その表情は まだ あどけないんです




  「  ごめんね。  今さ  いろいろと 
        お仕事 たまっててさ…    」



  「   次の音楽は、来ますか? 」


  「  行くよ! この前のエアーギター、
        かっこよかったよ‼️   」


  「   今日もやります! 」


  「  発表会、楽しみにしてるからね! 」


  「  はい!がんばります! 」
 
  
   きらきらした瞳で 
   うれしそうに ほほえみながら

   次の時間の準備を  始めていました


   教室で 一番、背が高くて
   教室で一番、背の低い私は
   見上げて 話してしまうくらいです


   副担任という立場も あって
  ついつい彼に 甘くなってしまう私


  彼は いつも
  とても 親しみを もって 
  寄ってきてくれます



 「  ほんと 先生が 大好きだよね  」


  お姉さん的な存在のクラスの女子

  毎回、繰り返される
  同じような会話


  離れて見ながら
  その天真爛漫な姿に半分
  あきれています  
 
 
  就職を 目指すクラスで
  お母さんも ずっと就職をと
  考えていました

  担任の先生は、そのために、
  なんとかしなくては、
  そう思って、
  ひとつひとつの言葉づかいから
  話を聞くときの立ち姿まで
  丁寧に 根気強く教えてきました

  自由で のびのびした 
  彼には 覚えることが ありすぎて
  泣いて しまうことも ありました


  就職は、まだ、早いということで
  違う道を 進むことに
  なりました

  担任の先生も 
  それが一番いいと分かっていながら

  一般の就職しか 頭になかった
  お母さんの思いと本人の思いに

  こたえようと もどかしい思いを
  していてようです

  
   やっと そのもどかしさから
   解放され みんなに 笑顔が
  もどって きました!


  それぞれに 必要な 時間だったんですね


  こうしたら いいのに と 他の人が
  見たら思えることでも

  それぞれの 学びに 
  必要な時間が あるんですよね


   彼の 笑顔に 学びました✨✨✨✨