(7)”寅ちゃん!足をバタバタ!走る!” | ♡卯月花のブログ♡

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幼い頃からの想い出を縦糸に
道草しながら出逢った人や動物たちとの交流を横糸に
綴っていきたいと思います。
昭和の良き時代を生かされた事は
幸せだったとしみじみ感じます。





この子は生きたいと願う意志がある。


自分の居場所に帰ろうと願っている。


だからドンドン元気になる。


二週間で叔母宅からしっかりと帰って行った寅ちゃん。



風ちゃんに奇跡は起こらなかった。



家の中の事故でも
風ちゃんの怪我は酷かったです。


口の中で歯が折れて
顎がずれて
口と鼻を打っていて
打ち所が悪かったのか
目力がなくトロンとしていました。



目撃していませんが
猫ルームの隅に置いてある
物入れの扉の金具にぶつけたのでは?



平面で出来る傷ではありませんでした。



10日位は食べられなくても
ドライを食べようとしたり
スープも舐めていました。



でも死を覚悟したのでしょう。
水しか口にしなくなりました。



目や口を拭こうとすると
嫌がってベッドの下に隠れました。



風ちゃんと知り合う少し前に
交通事故の仔猫を手術中に亡くした私は手術が怖くて出来ませんでした。



風ちゃんも嫌だったでしょう。




家に連れて帰った時の風ちゃんはガリガリに痩せて憔悴しきっていました。


この家で少しずつ心身共に癒して元気になりました。




四度目の出産は
私の布団の横の炬燵の中で産んで
炬燵の中で子育てをして
仔猫五匹よりも前に
避妊手術をしました。



どんどんふくよかになって
スミよりも何回りも貫禄があった風ちゃんですが



この世に荷物をおろして
スミよりも身軽になって



ずっと私の横で眠っていた
1ヶ月半
早朝に時がきたのでしょう。



お風呂場のタイルに横たわって
静かに静かに眠り
逝きました。



生きようと意思をもった命と

死を覚悟した命と



どちらも頑張る姿は

凛として静かでした。



野良の厳しさを知っていた
風ちゃんは

弱みを晒して生きたくなかったのでしょう。


どんな姿でも傍に居て欲しかった私ですが
風ちゃんらしい去り方でした。




スミは昼間はヒトリで
私のベッドの布団に潜り込んで以前よりもよく眠ります。


一回り小さくなった気がします。



私がベッドに座ると膝に乗って眠ります。

横になると風ちゃんの場所に眠って甘えてきます。



いつも母さんにくっついて眠っていました。



亡くなる1ヶ月前から離れて
私の足元で眠っていました。



野良時代は最初の子の
真っ黒な男子の空くんだけを
連れて来て紹介してくれました。



ニ度目の出産では
茶トラの海くんと
白い夢ちゃんを連れて来て紹介してくれましたが



三度目の妊娠をすると
相方の陸ちゃんの姿が見えなくなり
空くんは連れていましたが


海くんと夢ちゃんを邪険にして
独り立ちさせようとしていました。



二匹を私に託したので
家に連れて帰って
避妊手術をしてウチの子にしました。



自分の死を覚悟して
スミを離したのでしょう。



埋葬のときはスミを庭に出しましたが隠れて出て来ませんでした。



埋葬後に家に入って来ましたが
静かに布団に潜って眠りました。



自分の不在に慣らす為に遠ざけたのでしょう。



私もスミと同じで残されました。



風ちゃんの形の心の穴を
自分のリブログ記事を辿って埋めようとしています。




母も娘夫婦も八匹が居ても
まだ埋まらない心の穴は



思い出を重ねて
涙を拭って



時が埋めてくれるでしょうか。



スミの心は私が埋めてやらないと。




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