乾燥防止のためです。
そのため寝てる間に体温で溶けたワセリンがパジャマに移り、染み込んで随分重たくなってしまいました。
また、寒い時は着るときに「ヒヤっ」っとして冷たいらしい。
普通に洗濯しただけではまったく落ちないため、他の人たちはどうしているんだろうとネットで調べてみました。

「Yahoo!知恵袋」より
やはり、多くの人がこれには悩んでいるようで多くの情報が出てきました。
ただ、2個くらいの方法を試してみましたが、手間がすごくかかる割にどうも効果が低い。


株式会社ラムスさんHPより
他にワセリンカットという専用の洗剤も売られていますが、高価だし、やはりもみ洗いは必要ということであまり手間は変わらない感じです。
なので、いろんな情報を総合して自分なりに効率のよい方法を考えて、実施してみました。
結構うまくいったので例としてご紹介します。
1.ワセリンって何?
ワセリンなどの軟膏は基本、融点の高い油脂です。
融点が高い=常温では個体の油、つまりバターやラード
みたいなもの。
2.ワセリンの特性
ワセリンの厄介なところは1.の通り、温めると融けること。
融けると液体の油と同じようにベタベタになって繊維の
隙間に入り込みます。
3.ワセリン除去のコンセプト
(1)洗いからすすぎまでの全工程で高温を保つこと
ワセリンが個体の状態では普通の洗剤で落ちません。
ワセリンが液体になるように高温を保ちます。
個体になる隙も与えません。
(2)大量の洗剤を使うこと
ワセリンは強力な油です。
液体になったら今度は強力な洗剤で中和してやります。
4.ワセリン除去の実践
(1)準備するもの
①大きな鍋 ②トング ③おたまとボール
④ザル ⑤コンロ ⑥食品用温度計
⑦洗濯洗剤 ⑧炊事用手袋
*給湯器から高温(60℃程度)のお湯が出るとベターです。
(2)手順
① ワセリンがこびりついた衣類とこれでもか!という
量の洗濯洗剤と給湯器の高温のお湯を鍋に入れます。
(ひたひた!)
② 鍋をコンロの火にかけ、トングでかき混ぜながら
70~80℃まで水温を上げます。

③ 温度計で温度を測りながら、水が沸騰しないように
火を調整しながら15分程度保ちます。

④ 大量の洗剤を入れていますが、まったく泡は立ち
ません。
これは液体になったワセリンと洗剤が戦っている
証拠です。
洗剤はワセリンと一緒に死んでくれています。
あまりにも洗剤が苦戦していると思ったら応援の
洗剤をバンバン足します。
⑤ 時間が経つと、水の表面に油のカスが浮いてきます。
これは洗剤が油に勝った戦利品です。
これを下水に流すと環境にも悪いですし、
シンクや排水口が油まみれになって大変なので
上澄みをおたまですくってボールに移します。
→ 冷えると固まるので、牛乳パックなどに入れて
燃えるゴミに捨てます。


⑥ ⑤をザルに空けて(なんだか料理のレシピみたい
になってきました)、衣類をトングで押さえつけて
絞ります(熱いので手では絞れません)。
⑦ ⑥の衣類を再度鍋に入れて、給湯器の高温のお湯を
入れて再度火にかけ、トングでかき混ぜながら
70~80℃の温度を5分保ちます。

⑧ 鍋から衣類だけをトングで洗面器に移し、すぐに
洗濯機に入れて脱水をかけます。

⑨ ⑥、⑦、⑧の手順をもう一回繰り返します。
⑩ そのまま干せば完了です。
慣れれば30~40分くらいで終わります。
(3)効果
① 実施前後で重さを測りました。
・厚手のパジャマの上 373g→322g(-51g)
・薄手のパジャマの上 215g→180g(-35g)
・薄手のパジャマの下 169g→140g(-29g)
② 実感
・持った感じ=軽い、触った感じ=ベタつかない
・娘からもすごく喜ばれました
(4)注意
① トングの代わりに菜箸を使うとポキッと折れます。
(下着程度ならいけます)
② 洗剤を高温にすると何が揮発するかわからないので、
しっかり換気します。
③ 洗濯洗剤は2種類以上を混ぜません。
④ 洗濯洗剤は弱アルカリ性ですが、大量に溶かすと
「強」アルカリ性になります。
手袋は必須です。

⑤ 手順⑥の状態で衣類を脱水すると洗濯機が油まみれ
になります。
⑥ 水を高温にしすぎるとボタンが変形したり、
衣類の生地が傷んだりする可能性があります。
*この記事の実施例は成功しましたが、あくまでも例です。
この記事を元にした実施よって起きるあらゆる事故や
損害について当方で責任は負えませんのでご了承ください。
見ていただいてありがとうございます。