朝の桂浜にて、坂本龍馬さんに出会う | あかり姫と坂本龍馬伝説

朝の桂浜にて、坂本龍馬さんに出会う

朝7時半、バスを降りた私は一人、桂浜に佇んでいた。


観光の店が並んでいるが、開いておらず、周りには誰もいない。とても静かだ。ここだけ時間が止まったような、不思議な感覚になる。一人、坂を歩き出す。


雲一つない青空の下、キラキラと眩しい朝陽に照らされて、青々とした太平洋がどこまでも広がっている。

大自然の懐に抱かれたような、どこか懐かしい感覚に包まれる。


私より一足先に来たであろう先客にようやく出会う。

その方は、高いところに立って悠然と太平洋を眺めておられる。


「おはようございます!」とごあいさつ。

「よう来たのう!」

思いがけず大きな声で返事が返ってきた!

「いつからここにおられるのですか?」

「なあに、お前より少し早う着いたまでじゃ」


私には、あの方の大きな声が本当に聞こえるような気がした。


あの方は、朝の光を浴びて、眩しく輝いておられるのでした。