さて、前回まではデメリットを延々と書かせていただきました。
これだけ見ると、面倒そうで通わせるのをためらわれるかと思います。
でも、附属小学校にはデメリットを上回る魅力があると、少なくとも私はそう感じています。
今回はそんなメリット・魅力についてお話しさせていただきます。
附属小学校のメリット、それは一言で言って
人がいい
ことです。
人とはなにか。
すなわち、先生、そしてお友達です。
まず先生ですが、どんな人が附属小学校の先生になるかご存じでしょうか。
すべての附属小学校がそうかどうかは不明ですが、わが県では県内の公立小学校の先生が、自ら希望して入ってこられます。
なので、少なくとも「自分の教える技術を伸ばしたい」「新たな技術を身につけたい」と、教育に熱意をお持ちの先生が多いです。
公立の先生って、いい先生もたくさんいらっしゃいますが、やる気のない先生、指導力のない先生も多いという印象があります。
私の母は公立中学校の教師でしたが、少なくとも母はやる気のある教師ではありませんでした。
指導方法の研究をしているところは見たことがありませんし、帰宅は16~17時で持ち帰りの仕事もなし。
昔は長期休みは先生もガッツリ休んでいたので、長期休暇にスキルアップを図っていたということもありません。
教師って、技術の向上を誰かが積極的に評価してくれるわけでもなく、例え向上しても給料が上がるわけではないので、モチベーションが上がりにくいのだと思います。
そして、現状維持のまま特に問題なく定年まで行けてしまう仕事なのです。
学校では、生徒は先生を選べません。
特に小学校では一人の先生が一日を通して指導を担当することが多いので、もし不幸にも「ハズレ」の先生に当たったら、子どもの一年が台無しになる、悪くすると学校に行くのを嫌がる可能性もないとは言い切れません。
実際私が小5のときの担任は典型的な「ダメ教師」で、私が目障りだったのかやたらに悪い方にひいきされ、毎日登校するのがかなり辛かった記憶があります。
附属小学校ではこれまで様々な先生にお会いしましたが、みなさん元気!明るい!
「この先生枯れているな」とか、「この先生覇気がないな」と思う先生にはお会いしたことがありません。
みなさんそれぞれ自分の教科の指導法を熱心に研究されていて、やる気に満ちています。
指導力があるのでクラスが荒れることもありませんし、子ども達も安心して先生のもとに集っているのが分かります。
何かあったら些細なことでもすぐにお電話してくださいますし、親としても安心して子どもをお任せすることができます。
次にお友達。
デメリットにも書きましたが、附属小学校の生徒は基本「できる」子が多いです。
もちろん勉強もできますし、学校の勉強以外の部分でも優れた技能をお持ちのお子さんが多いです。
デメリットにも書いたように、これで萎縮してしまうお子さんもいらっしゃると思います。
一方で、勉強ができる子や特技を持った子は、悪目立ちして居心地の悪い思いをすることがありません。
また、みんな「勉強するのが当たり前」の雰囲気ですので、子どもも自然と「勉強するのが当たり前」の感覚になります。
公立中学校で中学受験をするとなると、受験する子としない子に分かれるので、受験する子にしたら遊んでいられる非受験組がうらやましく思えることもあると思います。
附属小だとみんな受験するのでそれがなく、周りの雰囲気から自然とスイッチが入っていくと思います。
附属小に通う子は、基本的に忙しいです。
低学年から塾に通う子も多いですし、他にも習い事を掛け持ちしていることが多いです。
なので、テレビやゲームに夢中になっている子はほとんどいないのではないでしょうか。
うちはテレビがなく、移動中の車内でDVDを見るくらいです。
普通の小学校に通っていたら、お笑いやドラマの話題について行けずに子どもが疎外感を感じてしまう、悪い場合には仲間はずれにされることもあるのでしょうが、うちの子達はそれほど困っていないようです。
おそらく小学校のお友達もほとんど見ていないのでしょう。
むしろ幼稚園のときの方が、友達から聞きかじってくるアニメや流行の一発ギャグ(?)のマネがひどかったです。
さて、ここまで書くと、大人びた嫌な子ども像を想像される方もいるかもしれません。
が、そこは田舎のこと、そうはいってもみんなのびのびゆったりと育っています。
子どものお友達を見ても、もちろん同年代より精神年齢は高いと感じることが多いですが、みんな純朴ですれたところがないいい子達ばかりです。
休み時間には元気にみんなで外遊びをしているようですし、娘(長女)のように比較的一人が好きな子でも、みんなの中で楽しそうに遊んでいる様子を見るととても安心します。
うちの長女はガチの本好きで、本に夢中になると他のことが目に入りません。
気になる本があるときは、休み時間などでもお友達と遊ばずに一人で本を読んでいるような子です。
また精神年齢が高く、小1の時点で既におままごととかごっこ遊びとか馬鹿らしくてやってられないというタイプでしたので、普通の公立に行っていたらほぼ間違いなく浮いていたと思います。
附属小には娘のように精神年齢が高い子も多いですし、本に夢中になっていても、同じく本好きの子が他にもいるのでさほど浮くことはないようでした。
毎日楽しそうに朝早くから学校に行き、楽しそうにお友達や学校でのことを話してくれるので、あぁここには娘の知的好奇心を満たすものがたくさんあるのだな、学校に居場所があるのだなといつも安心していられます。
次回はさらに、「人がいい」附属小学校だからこそ実現できる、楽しい学校生活についてお話ししたいと思います。